県は28日、南信地方の引きこもりやニートなどの若者たちを支援する組織「県南信子ども・若者サポートネット(支援協議会)」を設立した。雇用や医療、福祉、教育などに関わる行政機関やNPO法人など71機関・団体で構成。対象者に応じた支援方法を話し合う会合を随時設け、さまざまな分野の専門家が連携し効果的な支援につなげることで、就学や就労などを後押ししていく。

 不登校や引きこもりなど社会での生活の過ごしづらさを感じている若者たちは、心理面や生活環境、福祉医療などでさまざまな課題を抱えているとされ、個別団体・機関のみでの対応は困難とされる。同ネットでは、個別団体だけでは対応しきれない対象者の場合、事務局を通じて検討会議を開き、関係機関で支援方法を協議する。事務局は、不登校の若者らの自立支援に取り組んできたNPO法人「子ども・若者サポートはみんぐ」(伊那市)が担う。事務を担当する同NPOの戸枝智子さんは「これまでは、各団体が個別に活動していた印象。ネットワークを構築し、(要支援者が)深刻な状況に陥る前に手助けできれば」と意欲を見せる。

 伊那市のいなっせで設立総会があり、 協議会座長の高橋功・県次世代サポート課長があいさつ。「試行錯誤の取り組みになると思うが、組織をうまく機能させ、若者たちが明るく前を向いていけるようにしてほしい」と期待した。

 県は、子ども・若者育成支援推進法に基づき、2012年度の東信地方への設置を皮切りに、16年度には北信、中信にサポートネット(子ども・若者支援地域協議会)を設置。南信ネットの立ち上げで県内全体を網羅した。12年度以降の支援実績は243人で、自立に至るなど支援が完了したのは98人。「県内4協議会の合同会議も行い、県内全体で情報交換することで支援を進めたい」としている。