川へ飛び込んだ女性を救助したとして、諏訪広域消防本部は2日、アルピコ交通茅野営業所のバス運転手、奥村保夫さん(58)=富士見町富士見=を消防業務協力者として表彰した。宮坂浩一消防長が賞状を手渡し、的確な判断と行動で女性の命を救った功績をたたえた。

 奥村さんによると、7月7日午後3時ごろ、諏訪市豊田の新川橋近くで、奥村さんが運転するバスから降りた女性(52)が、新川へ向かって勢いよく走り出すのを目撃。不審に思い、他の乗客の了承を得て停車し、様子を見に行くと、女性が胸まで川に浸かっていた。女性が「私はもうどうでもいいんです」と自殺をほのめかしたため、「ばかなことを言わずこっちへ来て」と川岸から説得し続け、岸に近付いた女性の腕をつかみ、駆け付けた人たちと協力して川から引き上げた。女性は市内の病院に運ばれたが、軽傷で済んだという。

 プロドライバーとして「日ごろから乗客の様子に気を配っている」と奥村さん。富士見町消防団第四分団長を務めた経歴を持ち、「大勢の世話になってきたが、少しは地域に恩返しができた。何とかしなければという一心で、無事に救助できて良かった」と話していた。

 宮坂消防長は「一生に一度あるかないかの状況に遭遇し、行動に移すのは難しいこと。勇気ある行動に感謝したい」と述べた。