諏訪市豊田有賀に生まれ、地域の農地改良や従事者の生活向上に尽力した伊藤洋三(1913〜89年)を顕彰する「伊藤洋三氏を偲ぶ会」が4日、同市豊田有賀にある銅像前で開かれた。参加者の高齢化のため、偉功をたたえる集いは今回が最後。地元土地改良区や農協、地区役員ら15人が、花を手向け故人をしのんだ。

 伊藤洋三は戦後間もなく、同志3人と新農協設立に向けて研究を始め、1949年に35歳で豊田農協組合長に就任。荒廃した農村復興に尽力した。67年には豊田、湖南、中洲地区を合併した諏訪市農業協同組合を誕生させて、終生組合長として指導力を発揮した。この間、県議として4期を務め、地域発展にも寄与した。

 顕彰碑は92年11月に諏訪平土地改良区と当時の諏訪湖農業協同組合が諏訪湖畔に建立。洋三の功績を伝える機会をと、2013年から「偲ぶ会」を開いたが、80、90代の関係者が多いため今回限りに。今後は碑の維持管理を、土地改良区と農協、区長会で続けていく。

 偲ぶ会には建立時の組合職員の女性たちも参加し、銅像を見上げ手を合わせた。故人と親交があり、ともに改良事業などに携わった飯田悦司さん(92)=文出=は、行動力にたけた故人をしのび「残念だがひとつの区切り」と話し、地域での伝承に期待していた。