諏訪市がJR上諏訪駅西口前を通る都市計画道路「柳並線」を諏訪湖畔の市道湖岸線まで延長する方針を明らかにし、柳並線を含む西口一帯の今後について住民らの関心が高まりつつある。周辺地域の活性化を考える商業者ら住民組織も7月に発足。東口の民間開発の計画が進む中、西口を含めた開発に結び付くのか、動向が注目される。

 「駅周辺の整備を進める上で重要な事業となる」。市建設部は今月3日の市議会全員協議会で柳並線の延長について、こう強調した。ただ、市は旧東洋バルヴ諏訪工場跡地のあり方など課題を抱える。柳並線の計画では地権者の移転補償も相当額想定されるが、資金計画について同部は「(庁内で)調整して進める」と述べるにとどめた。

 駅西口のロータリー「交通広場」の整備をめぐっては市が2011年度に検討委員会を設けて協議。東口開発と合わせて整備した方が良いとして、予算化を見送った経過があるが、今回の柳並線整備について市は前向きだ。20年度着工、同年度末の供用開始を目指す│とするスケジュールも示している。

 市が設置する「駅周辺市街地あり方検討会」で西口のあり方はテーマの一つ。市企画部は「(まちづくりに)柳並線をどう生かすか今後の検討材料になる可能性はある」とする。

 市内の交通網整備の強化を訴える諏訪商工会議所の交通対策特別委員会。渡辺芳紀委員長は柳並線延長計画について「駅から湖畔に出にくいと言われていた。早く実現してほしい」と期待。「東口は狭い。西口を大型観光バスなど全てのバスが止まれるように整備し、交通の拠点にする必要がある」と考える。

 民間の開発計画が進む東口と一体的な整備が必要ではないか―。西口周辺の商業者や住民の有志が発足した組織「西口から諏訪の未来を創る会」は訴える。進藤実会長は柳並線整備を歓迎する半面、交通広場を整備して観光バスなどが進入できるようにしないと「意味が半減する」と話す。

 柳並線の事業推進には地域の理解や協力が不可欠だ。地元の湖柳町が7月下旬に開いた会合では、区議から「事業ありきで進んでいるのはおかしい」といった声も出たという。8月下旬の区民総会で市側の説明を聞く予定。北出信一区長は「市は地元の意見を聞き、丁寧に対応してほしい」と求めている。