現代工芸美術家協会が主催する第59回日本現代工芸美術展で最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した駒ケ根市の金属造形作家、木下五郎さん(76)が17日、市役所を訪れ、伊藤祐三市長に受賞を報告した。

 作品の題名は「羅盈―窮」。大自然の営みをコンセプトに天と地が窮することなく永遠に続くことを表現する5部作「羅盈(天壌無窮祈)」を構成する3作目として手掛けたもので、アルミや銅などを素材に鍛金技法でレリーフに仕上げた。金属特有のさび出しによる着色や金箔を用いて絵画的に表現している。

 木下さんは協会の評議員を務めており、同美術展への出品は39回目。2013年には文部科学大臣賞を受賞しているが、最高賞の受賞は今回が初めてとなる。

 市役所を訪れた木下さんは受賞作品の概要や技法などについて紹介。「いろんなさびを出すための表面処理の仕方など、多元的な方向から制作を続けていくのは奥深くて非常に面白い」と魅力を語った。図録で作品を鑑賞し、技法について質問を重ねた伊藤市長は「確立された技術をどなたか引き継いでいただける方がいれば」とし、後進の育成を期待した。

 日本現代工芸美術展は4月18〜24日に東京都美術館で開催された。その後、各地で巡回展が開かれており、県内では7月3〜13日に安曇野市豊科近代美術館で開催される予定だ。