少子化や人口減少でバス利用者が想定以上に落ち込んでいるとして、長崎バスを運行する長崎自動車(長崎県長崎市)とグループ会社のさいかい交通(長崎県西海市)は10日、路線バスの運賃引き上げを九州運輸局に届け出た。改定は2015年10月以来で、1キロ当たりの「基準賃率」を12月から2・5円上げ、初乗り運賃は現行の150円から160円になる。

 長崎自動車によると、基準賃率は現行の24・5円から27円に引き上げる。両社は前回の改定時に27円を上限とする認可を得ており、同局によると、届け出は認められる見通し。

 運賃改定に伴う長崎バスの値上げは平均9・14%。主な区間では長崎新地ターミナル−小ケ倉が190円から210円、同ターミナル−福田が290円から320円になる。さいかい交通は平均9・65%の値上げで、板の浦−大串が420円から460円、板の浦−桜の里ターミナルが690円から760円などとなる。定期券や長崎空港線も値上げする。

 長崎バスは3年前、18年ぶりに値上げに踏み切った。しかし、18年度の輸送人員(見込み)は3832万8千人で15年度と比べても10%以上減少した。3年前に初めて値上げしたさいかい交通も同じく10%以上減っており、両社ともバス事業の赤字は続いている。

 長崎自動車の担当者は「収支均衡を図る努力を続けてきたが、人員減少は想定以上。地域交通の要である路線バスを維持存続させるため改定を判断した」と説明。「利用者には負担を掛けるが理解いただきたい」としている。運賃などの詳細は10月ごろ公表する。