日銀長崎支店は21日、3〜4月の長崎県内金融経済概況を発表した。景気の総括判断は、新型コロナウイルス感染症の影響で引き続き厳しい状況にあるとしながらも「緩やかに持ち直している」と5カ月ぶりに引き上げた。昨年末から2月の「第3波」の影響が和らぎ、物を中心とした個人消費と観光が上向いた。
 下田尚人支店長は「ワクチンの普及が始まり、景気の持ち直しに向けた動きが続くが、感染拡大状況と経済への影響は今後も油断できない」と述べた。首都圏や関西の感染拡大を受けた本県観光への影響について「把握する限り、大量ではないがキャンセルが増加している」とした。
 個人消費は「徐々に持ち直している」とし、6カ月ぶりに判断を引き上げた。巣ごもり消費などの物の消費は堅調だが、サービス消費は下押し圧力が強い。小売店・娯楽施設(レストランなど)の人出が4月に入り減っている。3月の乗用車新車登録台数は前年を上回った。
 観光は宿泊者数や施設入場者数の減少が続くが、「低い水準ながら幾分改善している」とし、4カ月ぶりに判断を引き上げた。個人旅行や卒業旅行の集客があった。
 設備投資は「高めの水準で推移」の表現を、「大型案件の一巡から一服感がみられるものの、引き続き堅調に推移」とし、4年ぶりに判断を引き下げた。生産は「持ち直し」の判断を維持。住宅設備と雇用・所得は弱い動き。公共投資は高い水準で推移している。