シネコンや画面越しでは味わえない「ミニシアター/名画座」と呼ばれる小中規模の映画館の魅力にハマった映画好きのe-NAVITAスタッフのKが、実際に訪問した中からおすすめの「ミニシアター/名画座」をご紹介するこの連載。

今回は番外編として「コレを見たらアメコミにハマる!初心者におすすめの名作5選」を紹介します。「アベンジャーズ」シリーズを筆頭にアメコミ映画の人気が年々高まっていく今日ですが、まだ一度も触れたことがない人もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなかた向けに「初めてのアメコミ映画におすすめの作品」を紹介いたします。U-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオ、dTV、Netflixなどの各動画配信サイト(VOD)で配信されている作品ですので、気になるかたは是非チェックしてみてください。


コレを見たらアメコミにハマる!初心者におすすめの名作5選

1.「アイアンマン」
1本目はまずこれから!いま一番人気のスーパーヒーローは実は打たれ弱い!?

「アイアンマン」は、巨大軍事企業の社長である主人公がパワードスーツを身にまとって市民を守るために戦う映画です。本作の魅力は、主人公がスーパーヒーローにはほど遠い人間味溢れる性格であることです。天才的な頭脳の持主である彼は典型的なナルシストで、常に飄々とした態度を振りまいています。しかし、実は打たれ弱くもあり、すぐお酒に走ってしまう一面も持っています。このようにスーパーヒーローでありながら私たちと変わらない弱さを持っているため、共感を呼ぶキャラクターとして人気を博しました。また、「いつかは実現してほしい」と思わせる数々のテクノロジーも見どころ。ホログラムで映し出される映像や高性能のAI。なにより、空を飛べるパワードスーツは一着は欲しくなります。世界的に大ヒットした「アベンジャーズ」シリーズの原点にあたる映画ですので、アメコミ映画の最初の1本目にはぜひ「アイアンマン」をご覧ください。

あらすじ

巨大軍事企業の社長トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)はアフガニスタンでテロ組織に捕われ、新兵器の開発を強制されるが、敵の目を盗んで戦闘用パワードスーツを開発し、敵地から脱出。さらに改良を加えたパワードスーツを装着し、“アイアンマン”となってテロ撲滅のため戦うことを決意する。

2.「アントマン」
身長が1.5センチのヒーロー!?ヒューマンドラマが濃厚でファミリー鑑賞にもおすすめ

「アントマン」は、3年ぶりに刑務所から出所した主人公が、人生のセカンド・チャンスをつかむためにヒーローになる映画です。彼は体長が1.5センチになれる特殊スーツを着用して敵と戦います。蛇口から出る水が脅威となったり、羽アリに乗って空を飛んだり、独創性に富んだシーンがとても面白く、今までにあまり観たことがない映像の連続!「アントマン」はこういったアクション映画としても面白いのですが、ヒューマンドラマに重きが置かれているのも特徴です。主人公には娘がいるのですが、愛想をつかされた元妻から接触を禁止されており、会いたくても会えない境遇。そこで彼は娘と再会するためにヒーローになって人生をやりなおすという物語です。そのため人間関係の描き方が丁寧で、一般的なアメコミ映画よりずっとハートフルな作品になっています。コメディ要素も強く、笑いながら鑑賞できる作品でもありますので、ファミリーで鑑賞されるかたは「アントマン」をご覧になってみてはいかがでしょうか。

あらすじ

仕事もクビになり、養育費が払えないため最愛の娘にも会えないスコット・ラング(ポール・ラッド)。そんな崖っぷちのスコットに、謎の男ハンク・ピムから意外な仕事のオファーが届く。それは、体長わずか1.5センチになることができる特殊スーツを着用し、「アントマン」になるというものだった。選択の余地がないスコットは渋々ながらもアントマンとなり、人生をやり直すための戦いに乗り出す。

3.「X-MEN」
超能力を持ったがゆえの苦悩。20年以上製作が続く超人気タイトル!

「X-MEN」は、一人のスーパーヒーローが活躍するのではなく、超能力を持ったミュータントたち同士の戦いを描いた映画です。主人公は両手から鉄の爪が生える不死のミュータント「ウルヴァリン」。彼は失った記憶を求めて世界をさまよっており、その途中でミュータント専門学校に訪れることになります。このミュータント専門学校が「X-MEN」の肝にあたる部分で、この学校が存在する理由は、ミュータントたちが超能力を持っているがゆえに普通の人間として生活することができず、社会から差別的扱いを受けてしまうからです。普通の人間じゃない者がどうやって社会と適応していくか、少数派への差別、被差別者同士の争い、といった社会派的テーマを真正面から扱っているのが「X-MEN」の最大の特徴です。作品数も多く、「X-MEN」は一作目として2000年に公開され、2021年の現在でも新作が製作されているほど長寿のシリーズです。本作を観て、面白いと感じたかた はぜひ続編/スピンオフもご覧になってください。

あらすじ

人間が急激な進化の過程に入った近未来。突然変異の超能力者であるミュータントたちは差別という理不尽な理由で周囲から迫害をうけていた。不死のミュータントのウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)は失った記憶を求めて世界を彷徨っていたある日、ミュータント専門学校に訪れることになり、失われた記憶を取り戻すために学園に留まることとなる。

4.「ブラックパンサー」
アベンジャーズに並ぶほどの大ヒット作!社会現象にまでなったその理由とは?

「ブラックパンサー」は、アメコミ史上初の黒人スーパーヒーローで、ワカンダの国王としての顔も合わせ持つ男が主人公の映画です。全米歴代興収の第4位を記録するほどの大ヒットとなり(2021年1月時点)、社会現象になったとまで言われました。一目でわかる目立った特徴は、映画全体を彩った「アフロ・フューチャリズム」と呼ばれるアフリカ古来の伝統的文化とSF的デザインを融合させたアートスタイル。人々の装いやメカ、街づくりにいたるまで緻密にデザインされており、科学とスピリチュアルを同時に感じさせる秀逸なデザインは視覚的にとても楽しいです。もうひとつの大きな特徴として、「X-MEN」と同じくこの映画は現代の社会問題を扱った社会派の映画です。主人公は男性ですが、彼をボディーガードする親衛隊は女性で占められています。女性のスーパーヒーローを描いた「ワンダーウーマン」と同じように、この女性たちは強い女性として描かれ、特に戦闘能力が非常に高く、一部では主人公が着ているハイテクスーツを彼女たちに着せた方が強いのではないかと考察されるほど。他にも人種問題や人の上に立つ者としての責任といったテーマも盛り込まれ、重厚で骨太なストーリーになっています。映画は製作された当時の世情を反映すると言われますので、「ブラックパンサー」に込められたメッセージや、世界的に大ヒットした理由なども考えながら鑑賞するのもおすすめです。

あらすじ

若き国王ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)、またの名を漆黒のヒーロー「ブラックパンサー」。2つの顔を持つ彼の使命は、祖国である超文明国家ワカンダの秘密“ヴィブラニウム”を守ること。それは、世界を破壊するパワーを秘めた鉱石だった。突然の父の死によって王位を継いだティ・チャラは、人類の未来をも脅かすこの国の“ヴィブラニウム”を守る使命を負う事に。

5.「ダークナイト」
史上最大の悪のカリスマ!善悪を揺さぶるダークな雰囲気のバットマン

「ダークナイト」は、バットマン映画の最高傑作と言われるほどの高評価を得た映画です。その理由はバットマンよりも圧倒的な存在感を発揮している悪役のジョーカーにあります。ジョーカーの魅力は、人々を混乱に陥らせる悪の権化としてのキャラクター性。彼には自己の行動に対する一切の善悪基準が欠落しており、全ての犯罪をジョークとして仕掛け、街をゲーム感覚で恐怖に巻き込む恐ろしい人物です。世界征服、復讐、金などといったものには一切興味が無く、唯一の目的は「人間は本質的に邪悪な存在である」ということの証明。人間の善性を揺さぶるように追い詰め、悪性がそれに勝った瞬間に無上の喜び感じるという、人間的欲望を超越した「純粋悪」として描かれているところに悪のカリスマとしての魅力があります。本作は興行成績/評価ともにセンセーションを起こし、第81回アカデミー賞では7部門にノミネートされ、ジョーカー役のヒース・レジャーが助演男優賞を受賞しました(他、音響効果賞を受賞)。敵を倒してスカっとする映画ではなく、モヤモヤした気分を味わいたいかたは「ダークナイト」がおすすめです。特に、主人公よりも悪役に魅力を感じることが多いかたは必見の映画です。

あらすじ

ゴッサムシティにジョーカー(ヒース・レジャー)と名乗る冷酷な犯罪者が現れた。大胆かつ巧妙な手口でバットマン(クリスチャン・ベール)とゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)をあざ笑うかのように悪行を繰り返す彼の前にハービー・デント(アーロン・エッカート)という1人の検事が立ち塞がる。ハービーの揺るぎない正義感を知ったバットマンは自らの役目が終わったことを知り、希望をハービーに委ねるが、ジョーカーの犯行は次第にエスカレートしていき、やがてバットマン、ハービーだけではなく、ゴッサムシティ全体の脅威となっていった。

まとめ

以上、「コレを見たらアメコミにハマる!初心者におすすめの名作5選」でした。映画が観終わって他の作品にも手を伸ばそうと思ったかたは、ぜひ「アベンジャーズ」シリーズや、スピンオフのドラマ、原作のコミックスなどにも触れてみてください。