シネコンや画面越しでは味わえない「ミニシアター/名画座」と呼ばれる小中規模の映画館の魅力にハマった映画好きのe-NAVITAスタッフのKが、実際に訪問した中からおすすめの「ミニシアター/名画座」をご紹介するこの連載。

今回は番外編として「観るだけで元気になれる!汗と涙がにじむ感動スポーツ映画5選」を紹介します。嫌なことや辛いことがあってくじけそうになったときは、スポーツ映画を観て元気を分けてもらいましょう!紹介する映画5本のうち4本が実話を元にした映画なので、是非「本当にこういう人がいたんだ」と感じながらご覧ください。


観るだけで元気になれる!汗と涙がにじむ感動スポーツ映画5選

1.「コーチ・カーター」
鬼コーチがバスケを通じて不良少年たちの人生を導く

「コーチ・カーター」は、不良少年たちが集まる弱小バスケ部に赴任してきた鬼コーチが、バスケだけではなく彼らの人生も導こうとする実話を元にした映画です。このコーチは少年たちに毎日腕立てやダッシュを数百回させるスパルタコーチで、その熱血指導ぶりは今日では少し懐かしさを覚えるほど。そのトレーニングに頑張ってついて行く少年たちの勇ましさも青春の香りがして、観ていて楽しいのですが、本作のスポーツ映画としての特徴は、バスケだけではなく学業でもいい成績を取らねばならないと彼らを強く説得する点にあります。作中の説明だけでは少々把握し辛い背景事情があるので補足しますと、舞台となっているリッチモンドは全米でもトップクラスに治安の悪い地域で、成人を迎える前から道を踏み外して刑務所行きになる人が非常に多くいます。バスケだけが強くなってもその先の人生は暗いままであることをコーチは知っているので、彼らを大学に行かせてまともな職業に就くところまで彼らを支えたいという思いがあるのです。少年たちが抱くコーチへの信頼が部活動の枠を越えていき、たくましく成長していく様子はまさに汗と涙の結晶。真っ直ぐな熱血作品を堪能したいかたには「コーチ・カーター」がおすすめです。

あらすじ

将来に希望が持てない荒んだ環境の中、不振を極めるリッチモンド高校のバスケットボール・チーム。コーチに招かれたカーター(サミュエル・L・ジャクソン)は強い信念を胸に、学生としての規律を守ることを若者たちに徹底させる。熱血指導と厳しいトレーニングで生まれ変わったチームは連勝街道を進む。しかし、規律を守れない部員たちに対して、カーターはコートを閉鎖するという非常手段に打って出る。

2.「インビクタス/負けざる者たち」
ラグビーで国をひとつにした大統領!差別を乗り越えた実話の物語!

「インビクタス/負けざる者たち」は、南アフリカ共和国の大統領に就任したネルソン・マンデラ氏が、国内に染みつく人種差別をラグビーで払拭しようとする実話を元にした映画です。世界規模のスポーツ大会では、国民が一体となって選手たちを応援するのを当然のように思いますが、人種差別の意識が強い国ではそれがなかなか叶いません。そこでマンデラ氏は就任の翌年に開催されるラグビーワールドカップで、南アフリカ代表チーム「スプリングボクス」が快進撃を見せれば国民が一体となるのではないかと考えます。スポーツを通じて友情が結ばれるシーンはスポーツ映画では定番ですが、本作ではそれを約4000万人(1995年当時)と一国規模のスケールで行い、勝ち負けを越えたスポーツの真髄でもって人々が手を取り合うことを目指します。不可能にも思えるこのミッションを背負った選手たちとマンデラ氏が責務を全うしようとする勇敢な姿から、元気だけではなく勇気も貰えることは間違いなく、徐々に人々の心が一体となっていくシーンは非常に感動的です。 また、ラグビーワールドカップ2019が日本中で盛り上がったことによって、より広く知れ渡った「ハカ」も本作で登場します。

あらすじ

1994年、南アフリカ初の黒人大統領となったマンデラ(モーガン・フリーマン)は、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差をなくし、国をまとめるためには、95年に自国で開催されるラグビーワールドカップでの優勝が必要と感じ、代表チームのキャプテン、ピナール(マット・デイモン)との接触を図る。

3.「ロッキー」
有名すぎるテーマ曲!最後まで立ち続ける雄姿に心が燃え上がる!

「ロッキー」は、無名のボクサーである主人公が、世界チャンピオンから対戦相手に指名されたことをきっかけに、自分の人生とボクシングに本気で打ち込むようになっていく映画です。一度も観たことがないかたでも、力がみなぎるメインテーマ曲は聴いたことがあると思います。 本作のストーリーの特徴は「再挑戦」です。主人公はボクサーとしての素質はあるものの、ファイトマネーだけでは食べていけないため、借金の取り立てで生計を立てています。歳は30歳で、ボクサーとして再挑戦するには遅いと言って差し支えない年齢。そんな彼がボクサーとして復帰することを決意し、過酷なトレーニングに身を投じます。 一度は夢に破れて堕落してしまったという強い共感を誘う主人公が、再び立ち上がって身体を鍛え上げて行く雄姿に多くの人々の心が打たれて本作は大ヒットし、第49回アカデミー賞では3部門を受賞しました。特にメインテーマが流れる主人公のトレーニングシーンは必見で、彼が腕立て伏せやランニングをしている姿は、観ているだけでこちらの心を燃え上がらせて外に飛び出したくなります。また、汗がにじむ熱血映画でもありますが、それに負けないくらいロマンチックな恋愛要素がある点にも注目です。

あらすじ

青年ロッキー(シルヴェスター・スタローン)はフィラデルフィアのスラム街に暮らす4回戦ボクサー。ある時、世界チャンピオンのアポロ(カール・ウェザース)がロッキーを対戦相手に指名してくる。もし15ラウンド終わってもリングに立っていることができたら、自分がただの三流ボクサーでないことを証明できると思い、ロッキーは愛する女性エイドリアン(タリア・シャイア)のために死闘を繰り広げる。

4.「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」
良い人が出てこないのに感動を味わえる異色の作品!

「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」は、実在のフィギュアスケート女子選手トーニャ・ハーディングの半生を描いた伝記映画です。94年にフィギュアスケート界を揺るがしたスキャンダル「ナンシー・ケリガン襲撃事件」の実情を描くために、トーニャ本人や周囲の人々にインタビューを行い、その証言をもとに製作されました。そのため本作を鑑賞すれば、彼女がなぜ事件に関わったのかが明らかになる構成になっているはずですが、登場人物がみんな自分勝手なので、ところどころ証言が食い違い、何が真実なのか曖昧なまま話が進んでしまいます。ひとつ確かなのは、彼女の生い立ちが躾に異常なほど厳しい母親とDV夫のせいで波乱万丈な人生を歩まざるを得なかったことです。特に母親の存在感が強烈で、娘をモノのように扱ってはNGワードを連発する様子が描かれています。こういった事情があるので暗い映画ではないかと思えますが、トーニャの破天荒さがあるので、雰囲気がトーンダウンすることがなく、ブラックコメディとして鑑賞できる演出になっています。また、破天荒さがなければ達成できなかったことがあるのも事実で、最後まで不屈の精神でチャレンジし続ける勇ましさがとてもスポーツ映画らしく、良い人が出てこないのに不思議と鑑賞後は元気が出ます。一味ちがったスポーツ映画を観たいかたは「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」をおすすめします。

あらすじ

貧しい家庭で厳しく育てられたトーニャ(マーゴット・ロビー)は、努力と才能でフィギュアスケーターとして全米のトップ選手への上り詰めていく。92年アルベールビル五輪に続き、94年のリレハンメル五輪にも出場するが、元夫のジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)が、トーニャのライバル選手を襲撃して負傷させた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」を引き起こしたことから、トーニャのスケーター人生の転落が始まった。

5.「ロード・オブ・ドッグタウン」
スケボーブームの始まりはここから!切なくも美しい青春映画

「ロード・オブ・ドッグタウン」は、70年代にスケートボードブームを引き起こした伝説のスケボー集団「Z-BOYS」の日々を事実を元に描いた青春映画です。貧しい街で育った3人の少年たちはスケボーの達人で、ある日に「Z-BOYS」を結成してスケートの大会に出場すると一世を風靡するほどの有名人になりました。その後3人は個別に引き抜きのスカウトにあうと、チームの方針で意見が対立するようになり、「Z-BOYS」に離散の兆しが見え始めます。このようにしんみりとしたヒューマンドラマの要素が強い作品ですが、熱血系とは別の形で私たちを奮い立たせてくれます。それは、彼らには導いていく大人がいないため、「何をどうするべきか」を自分たちで考えなくてはならない様子が描かれており、ロードムービーのように教訓的なストーリーになっているからです。熱血系を燃料と例えるなら、本作は地図のようなもので、「その燃料を使ってどこに行くべきか」を考えさせてくれます。少し立ち止まって先のことを考えたいかたは是非「ロード・オブ・ドッグタウン」をご覧ください。また、1970年代のカリフォルニアスタイルが忠実に再現されており、ショートパンツとハイソックスの組み合わせなど、レトロでおしゃれなファッションを観られるのでビジュアル面でも楽しめる作品です。

あらすじ

1975年、カリフォルニア州ヴェニスビーチにあるドッグタウンという街には、サーフィンとスケートボードに没頭するステイシー(ジョン・ロビンソン)、ジェイ(エミール・ハーシュ)、トニー(ヴィクター・ラサック)の3人の少年たちが毎日風を切って青春を謳歌していた。やがて、溜まり場のサーフ・ショップを拠点にZ-BOYSというチームを結成するも彼らは独立していき、それぞれの道を歩み始める。

まとめ

以上、「観るだけで元気になれる!汗と涙がにじむ感動スポーツ映画5選」でした。スポーツ映画で傑作とされる作品は、大きな感動と元気を与えてくれるのはもちろんのこと、スポーツの枠を越えて人生に大事なことも教えてくれます。スポーツ映画を鑑賞して、やる気に満ちたエネルギッシュな日々を送りましょう!
今回ご紹介した作品は、U-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオ、dTV、Netflixなどの各動画配信サイト(VOD)で配信されている作品ですので、気になるかたはチェックしてみてください。