今年度も残すところ後4日です。年度末、別れの春。
離島が多い長崎県──

五島や対馬の港では、転勤や就職で島を離れる人を見送る『七色のテープ』をまとった船の出港が続いています。

靏田 風花さん(18)は佐賀県の看護専門学校へ進学します。
「五島から佐賀県に行って看護師を目指します」

山下 雅崇さんは中学1年生で転校です。
「大分に行きます。目指す所は野球で甲子園に出ることです」
夢を叶えるためー「がんばって」

家族、恩師、友達のいるふるさとを旅立ちます。
五島市福江港です。

「まさたか、フレフレまさたか…」

中学1年で島を離れる山下 雅崇さんは、大分県で甲子園の夢を追います。
「大分でも野球頑張れ」
「ありがとーありがとー」

五島の港は毎年この時期、島を旅立つ人に贈る『七色のテープ』であふれます。

汽笛「ポー」

林田 太一教諭(富江中から時津中へ異動)
「富江中学校から時津中学校の方に異動します」

異動の辞令を受けた学校の先生達の見送りもピークです。
3年間、富江中学校で勤務した林田先生。

「本当にこんな沢山来てくれてありがたいですね」

佐藤 有教諭(奥浦中から大村工業へ異動)
「奥浦中学校から大村工業高校に異動になりました。五島には6年いました」

佐藤先生は、全校生徒20人の奥浦中学校から887人いる大村工業高校へ異動します。
「先生の笑顔にいつも癒されていました」



2人の先生を見送るため港には100人を超える生徒や保護者が集まりました。
「いつも授業楽しかったです」
「超大好き」
「大好き」
「楽しかったです」

(富江中の校歌)♪ふるさとのあーわが富江中学校
「フレフレ佐藤先生フレフレ佐藤先生きばれきばれ佐藤先生」
「長崎に行っても頑張って下さい!がんばれー」
七色の思い出を胸に──
七色の前途を祝して。

汽笛「…ポー」

感謝とエールで包まれた春の港の別れです。
「泣け〜にしむら!泣け泣け西村〜泣け泣け西村」
「ありがとー」
対馬市厳原港でも──
島内の小学校2校の教職員と家族が、28日朝のフェリーで島を離れました。






去る人と残る人が心を通わす旅立ちのフェリー。
港の別れのピークは来月上旬頃まで続きます。