長崎市諏訪神社の秋の大祭『長崎くんち』まであと1か月余り。
厳しい暑さの中、4年ぶりとなる奉納踊の稽古も佳境を迎えています。

根曳衆(円陣を組んで):
「気合い入れていくぞ!ヨッシリヨイサ!」
「ヨッシリヨイサ!」

『鯨の潮吹き』を奉納する万屋町は、3日、長崎市諏訪神社の踊馬場で稽古を行いました。

江戸時代の鯨獲りの物語を表現した「鯨の潮吹き」では、18人の根曳たちが潮を吹く、2トンの鯨を引き回します。


3日は、鯨を回す際に軸がぶれるという課題も見つかり、本番に向けさらに気合を入れなおしました。

万屋町・総監督 池上淳一さん:
「きょうの稽古ではタイミングが少しずれているというのがあったので、もう一回修正しなおす。万屋町らしい鯨獲りっていう演技をしたい」

本石灰町(もとしっくいまち)は「御朱印船」を奉納します。
長崎の貿易商・荒木宗太郎が、ベトナムのアニオー姫を妻として迎える航海の様子を描いています。

船の重さはくんちの曳き物の中でも最重量級のおよそ5トン。


根曳18人のうち16人が初挑戦の中、7月から50回以上の船回しの稽古を重ね、着実にレベルアップしてきました。

本石灰町 根曳頭 熊谷 将希さん:
「少しずつですけど一つになってきてて、その集中力を切らさず、一人もかけることなく本番を迎えられるように気を引き締めてやっていこうと」

長崎くんちまであと1か月余り。
4年ぶりの奉納踊に向け、各踊町の稽古にも力が入ります。