長崎市の諏訪神社の秋の大祭、長崎くんちのお下り・お上り(渡御・還御)の際、お供をする宮司は、これまで馬に乗っていましたが、今年から『輿(こし)』を用いることになり、15日、お披露目されました。

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新たに製作された宮司用の『輿』は、杉の木で再現されています。

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近代の長崎くんちでは“お下り・お上り”の際、諏訪神社の宮司は馬に乗って、神輿のお供をしていました。

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しかし江戸時代後期、1810年代の絵巻では、宮司が木製の輿に乗っている姿が描かれており、元々は輿でお供をしていたことが分かりました。

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このため諏訪神社では、当時の資料を基に輿を再現。
落馬事故の危険性も踏まえ、今年の長崎くんちから使用することにしました。

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諏訪神社 吉村 政徳 宮司:
「(輿に乗ってみて)ああいいですね。(視界が)ちょうど角度的に良いんじゃないですかね」

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今回、製作された輿の重さは300キロ。

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安全の確保のため、シートベルトや金属製の補強が施されたほか、スムーズに移動できるように車輪も付けられました。

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諏訪神社 吉村 政徳 宮司:
「良い気持ちで乗れると思います。まさに伝統の歴史が、もう一回ここで繰り返されたら、それがまた一つ伝統になればいいなと、思いながら乗っております」

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諏訪神社 宮田 文嗣 禰宜:
「歴史絵巻の再現についても関心を持っていただいて、”長崎くんちとは、こういったものなんだ”と、皆さんにも分かりやすいように伝えていきたい」

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およそ390年の歴史を誇る長崎くんちに今年、新たな1ページが加わることになります。