ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。
NBCライブラリーに残る 昭和30年代の貴重な映像の一コマです。

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日本の古文書を大事そうに手に取る方は、アメリカのケネディ政権で活躍したライシャワー駐日大使です。
ライシャワー駐日大使が長崎を訪れたのは、着任して間もない1961(昭和36)年10月でした。

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この日 ライシャワー大使は、ハル夫人とともにアメリカ陸軍の特別機で旧大村空港に降り立ち、その後、車で長崎市に入りました。

主な目的は、長崎大学付属病院に完成した研究棟の祝賀式に出席するためだったのですが、親日家・知日家として知られるライシャワー氏には、もう一つ訪れたい目的がありました。

それが、旧長崎県立図書館が収蔵していた「犯科帳」です。

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「犯科帳」は、江戸時代の長崎奉行所の判決記録で、江戸時代の長崎の町の出来事のタイムカプセルとも呼ばれています。

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1666年(寛文6)〜1867年(慶応3)の200年間の出来事が145冊にまとめられた、長崎の町の事件記録で、江戸時代の人が苦悩の末に罪を犯したり、お願い事を訴え出た様子がリアルに記されています。

これをつぶさに読むことで当時の町の様子、仕組み、町民の暮らし、風俗などが生き生きと甦ってきます。

「犯科帳」と聞いて、池波正太郎原作でテレビドラマ化された「鬼平犯科帳」を思い浮かべる方も多いと思います。
実際、この長崎奉行所の「犯科帳」は、池波正太郎が『鬼平犯科帳』を書く際に参考にしたと言われています。

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最後の長崎奉行だった 河津伊豆守祐邦(かわづいずのかみすけくに)が、1868年に長崎を退去した時に 長崎奉行所の行政文書の一切をそのまま残したため、この貴重な文書が残りました。
他の江戸時代の行政機関では “維新の混乱” の中で散逸してしまい、まとまったかたちで残っているのは長崎だけと言われています。

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学者でもあったライシャワー大使は、当時アメリカで日本研究の第一人者でした。

長崎の犯科帳は、ライシャワー大使が以前から所望していた書物でした。
訪れた旧県立図書館で、長崎奉行所が書き記した江戸時代の裁判記録「犯科帳」の原本を手にし、森永種夫氏らが翻刻した本の贈呈を受けました。

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ニコニコしながらサインをするライシャワー大使が映っていますが、当時の芳名録には「ハーバード大学の教授として、この貴重な記録を受け取ります」と書かれていました。

「犯科帳」の原本145冊は、現在、長崎歴史文化博物館に所蔵されており、当時の世相を反映した貴重な資料として国の重要文化財にも指定されています。

放送局が撮影した 長崎の映像を配信している”ユウガク”より