12日、盛岡競馬場で行われた第33回マイルチャンピオンシップ南部杯(3歳上・JpnI・ダ1600m・1着賞金5000万円)は、好位外でレースを進めた田辺裕信騎手騎乗の6番人気アルクトス(牡5、美浦・栗田徹厩舎)が、直線で脚を伸ばし、内で粘っていた2番人気モズアスコット(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)をゴール前で振り切って、これにクビ差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分32秒7(稍重、日本レコード)。

【田辺裕信騎手】
「早いうちからずっとこの馬とコンビを組ませてもらっていて、栗田先生やスタッフの皆さんと試行錯誤しながら、何とか大きなところを取らせたいと思って頑張ってきた馬なので、すごい嬉しいです。今年も状態が良かったので、とりあえずはここ一番だと思って、皆に仕上げてもらいました。

 スタートは毎回上手な馬なので、あのポジションを取りたいなと思っていました。ちょっと前走は意識的に下げてたんですが、今日はある程度あの辺で競馬したいと思っていました。

 全体時計は速かったですけど、道中は余裕を持って進めました。今日の馬場の傾向からしても、早めに出て押し切りたいなと、そういう競馬をしたいなと思っていたので。あとは馬がよく頑張ってくれました。

 昔からの、この馬とのレースが浮かんできますね。馬にはお疲れ様と言いたいです。今日は正直去年よりもメンバーが濃いと思っていて、この馬自身も本当に絶好調じゃないと、それでも、勝てるとは正直思わなかった位なんですけど、良く本当に勝ち切ってくれたなと。本当に褒めてあげたいです。

 若いときからコンビを組ませてもらって、一段一段階段を上って、やっとGIというのに手が届いて。そういう流れで(これからも)見ていただけたら嬉しいです」

【栗田徹師】
「昨年の雪辱を果たしましたが、嬉しい気持ち以上に、馬と関わった方々に感謝の方が大きいです。

 昨年までは体質が弱くて、ピンポイントでしかレースを使えませんでしたが、今年は体質が強化したので、ローテーションを組んでレースを使っていくことができるようになりました。

 昨年の(南部杯の)2着はありましたが、その後のGIレースになると物足りなさを感じていました。夏を境に調教コースなど色々変えていったところ、馬もそれに応えて一段力を付けてくれたと思います。

 このメンバーでどこまでやれるかと思っていました。馬場も味方してくれたとは思いますが、4コーナーを回ってくる感じが本来のこの馬の良さで、いい勢いが出ていました。よく頑張ってくれたなと思いました。

 元々このレースの後は武蔵野Sと思っていたんですが、今日の結果から、馬の様子を見てオーナーと相談していきたいと思います」

(取材:高橋正和、編集:netkeiba)