【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆明け3歳馬の重賞は新しい見所が沢山
 
 明け3歳馬の重賞には、新しい見所が沢山ある。その中でも何と言っても、新種牡馬たちの産駒に興味がわく。「馬は血で走る」ではないが、競馬に新風を吹き込んでくれる。今週のシンザン記念、フェアリーSは、どちらもそこに目を向けてみたい。

 今年の3歳馬を送り出している新種牡馬は全部で28頭いるが、このうち16頭の産駒が2歳戦で勝ち馬を出していた。その中で一番勝利数の多いのが、2016年の米国チャンピオンスプリンターのドレフォンだが、産駒は芝で10勝、ダートで20勝していた。その中には自身が経験してこなかったマイル以上の距離で実績を積み上げているのが目を引く。

 芝で半分、ダートではマイルと1800米で11勝もしているのだから無視できない。シンザン記念には、ウナギノボリ、カワキタレブリーが出ている。続いて、ディープインパクトの血を引くシルバーステートが17勝していたが、1200から2000米と距離の幅が広いのが特徴と言える。どのタイプか、未完の大器と言われた父の血統を花開かせる産駒が出てくるか、楽しみに待ちたい。

 続いては、イスラボニータ16勝、キタサンブラック13勝が勝利数は多いが、前者はマイル以下が14勝とスピードの切れ味を生かしているのに対し、後者は、全てがマイル以上で、距離がのびるほど本領を発揮している。

 シンザン記念に牝馬のラスールが出ているが、10月の東京の新馬戦1600米では最後の150米で3馬身半も突き抜けて勝ち、今回がそれ以来の実戦になる。いい脚を長く使えるのがキタサンブラック産駒の特性と言えるかどうか、この一戦で確かめたい。

 また、フェアリーSにも産駒のビジュノワールが登録していて、この牝馬は敏感で乗り難しいところがあるということだが、新馬戦を勝って2戦目でどこまで矯正されてくるか。その他にも新種牡馬の産駒が出ているが、今後どこまで存在を見せてくれるか注目したい。

 一方で、次の時代を引っ張って行く確実な先輩種牡馬たちにも注目したい。初年度に牝馬三冠のデアリングタクト、2年目にGI3勝のエフフォーリアを出し3年目が今年の3歳馬になるエピファネイアは、スタミナ、底力があってここ一番に強い産駒が多い。

 初年度にアーモンドアイを出したロードカナロアは、ダノンスマッシュが高松宮記念で父仔制覇を成し遂げたが、ファストフォースの1200米日本レコードが光っていて、幅広く勝ち馬を出し続けている。しばらくは上位に居続けていく種牡馬だろう。

 ディープインパクトの後継種牡馬争いで一歩抜け出してきたのがキズナ。初年度産駒のアカイイトがエリザベス女王杯を勝ち、1200米から3200米まで幅広い距離で活躍馬を出してきた。芝もダートもこなす産駒たちを見ていると、もっと勝ち鞍を増やすだろう。とにかく特に3歳戦は、父馬が気になる。

「見えてくる もうひと息で 晴舞台」

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