【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・7/24 中京記念(GIII・小倉・芝1800m)

 スローの逃げに持ち込んだベレヌスがまんまと逃げ切りました。5歳にして重賞初制覇です。母カフヴァールは3勝クラスまで出世した活躍馬で、その半兄リザーブユアハートは函館3歳S(現函館2歳S)の勝ち馬。2代母スペシャルアラートの一族は、アメリカ血統の影響を強く受けているので、ダートを得意としています。芝コースでは小回りのローカル戦の成績が圧倒的。切れ味よりもスピードの持続力に秀でているからでしょう。

 父タートルボウルはトリオンフ(小倉大賞典、小倉記念、中山金杯)、タイセイビジョン(京王杯2歳S、アーリントンC)、アンデスクイーン(レディスプレリュード、エンプレス杯、ブリーダーズGC)を出しています。小倉の芝重賞では3頭が計5回走っていますが、その成績は[3-1-0-1]と驚異的です。父母双方からローカル向きの適性を受け継ぎ、今回は展開に恵まれたこともあって最大限の力を発揮しました。

◆今週の血統Tips

 以前の新潟競馬場は右回りでしたが、1999年秋を最後に改修工事に入り、2001年夏に左回りコースとして生まれ変わりました。それと同時に新設されたのが直線1000mコース。この年、第1回アイビスサマーダッシュが行われ、吉田豊騎乗のメジロダーリングが優勝しました。今年、22回目のレースが行われます。

 過去の優勝馬の血統を眺めていて気付くのは、サンデーサイレンス系の優勝が一度もないことです。周知のとおりわが国の競馬はサンデー系が圧倒的な強さを見せており、どの重賞であろうと勝ち馬はサンデー系だらけです。にもかかわらず、アイビスサマーダッシュだけはなぜかサンデー系が勝っていません。

 サンデー系の長所を一言で表現するなら「溜めて切れる」ところ。距離はマイル以上に向いています。したがって、短距離重賞は得意条件とはいえません。しかし、それにしても……という気はします。今年、このジンクスが破られるかどうかにも注目してみたいところです。

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