【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・8/28キーンランドC(GIII・札幌・芝1200m)

 内で粘るヴァトレニ、外から伸びるウインマーベルの間を突いて、伏兵ヴェントヴォーチェが鋭く抜け出しました。序盤は後半に待機し、3〜4コーナーで馬場が荒れていないギリギリのラインを通ってショートカットに成功。これがラストの伸びにつながりました。ルメール騎手の好騎乗です。

 父タートルボウルは、これまでにトリオンフ(小倉大賞典、小倉記念、中山金杯)、タイセイビジョン(京王杯2歳S、アーリントンC)、アンデスクイーン(レディスプレリュード、エンプレス杯、ブリーダーズGC)、ベレヌス(中京記念)などを出しています。ヨーロッパ血統だけあって北海道の洋芝では好成績を挙げています。

 わが国で5年間種付けし、2017年に死亡。ヴェントヴォーチェは4年目の産駒ですが、この世代は他にタイセイビジョン、ベレヌスが出ており優秀です。

 これまで日本で重賞を勝ったタートルボウル産駒はすべてサンデーサイレンスを併せ持つ配合でしたが、本馬は持っていません。

◆今週の血統Tips

 8月終了時点のJRAにおける新種牡馬成績を見てみると、勝利数トップはサトノクラウンの6勝。

 以下、マインドユアビスケッツとデクラレーションオブウォーが4勝、リアルスティール、ビーチパトロール、ミッキーロケットが3勝で続きます。

 過去5年間の8月終了時点における新種牡馬トップは以下のとおり。
2017年ロードカナロア  7勝(50戦)
2018年ジャスタウェイ  9勝(44戦)
2019年キズナ      11勝(73戦)
2020年ドゥラメンテ   9勝(65戦)
2021年シルバーステート 7勝(45戦)

 今年のサトノクラウンは6勝ですから、ここ何年かでは最も低い数字となります。

 ただし、「33戦」と出走回数が少ないので、アベレージ的には悪くありません。勝率を比較するとジャスタウェイに次ぐ好成績です。

 初年度の血統登録頭数は123頭と、同期のなかではナンバーワン。秋競馬もどんどん産駒がデビューしてくるはずなので、数字は順調に伸びそうです。

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