【合田直弘(海外競馬評論家)=コラム『世界の競馬』】

◆各地で名を挙げる出走予定馬 迫る凱旋門賞

 先週末に英国・愛国・仏国で行われたいくつかの競走をもって、10月2日にパリロンシャンで行われるG1凱旋門賞(芝2400m)へ向けた前哨戦がほぼ終了した。

 そこで今週のこのコラムでは、前哨戦の内容と結果を、時系列に沿って検証してみたい。

 8月18日にヨークで行われた牝馬のG1ヨークシャーオークス(芝11F188y)は、オッズ2.75倍の1番人気に応えてアルピニスタ(牝5、父フランケル)が優勝した。

 4歳だった昨季後半は、ドイツにおけるこの路線のG1を3連勝した同馬。今季初戦となったG1サンクルー大賞(芝2400m)も白星で通過しており、これでG1・5連勝となった。

 陣営は、このあとはG1凱旋門賞に直行すると明言しており、ブックメーカー各社は同馬に7.0〜8.5倍のオッズを提示し、前売り3番人気としている。

 8月28日にドーヴィルで行なわれたG2ドーヴィル大賞(芝2500m)を制したのも、1番人気(2.2倍)に推されていたボタニク(セン4、父ゴールデンホーン)だったが、同馬はセン馬のためG1凱旋門賞の出走資格はない。

 一方、ここで勝ち馬から1.1/4馬身差の2着となったステイフーリッシュ(牡7、父ステイゴールド)は、予定通りG1凱旋門賞に向かうことになる。

 ここは2カ月の休み明けで、なおかつ初コース。さらに、逃げて2番手につけた勝ち馬の目標にされてしまうというきつい展開となっただけに、前哨戦の内容としては悪いものではなかったと思う。しかし、ブックメーカー各社の前売りでは、オッズ34〜67倍という低評価となっている。

 9月4日にバーデンバーデンで行われたG1バーデン大賞(芝2400m)には、前年に続くG1凱旋門賞連覇を狙うトルカータータッソ(牡5、父アドラーフルーク)が出走。オッズ1.4倍の1番人気に推された。

 想定されていた通りのスローペースになった中、ヨーイドンの瞬発力勝負になっては分が悪いとみた鞍上のL.デットーリが、3コーナーすぎから自ら仕掛けて消耗戦に持ち込む策に出た。

 だが、トルカータータッソは、道中4頭立ての4番手から直線大外を追い込んだメンドシノ(牡4、父アドラーフルーク)に頭差競り負けて2着に敗れた。

 ここまで重賞未勝利で、G1で重賞初制覇を果たしたメンドシノは、実はG1凱旋門賞のエントリーを保持しており、出走してくる可能性がある。ただし、人気は全くない。

 不向きな流れを何とか克服して2着に入ったトルカータータッソは、前哨戦の内容としては悪くなかったと思う。元来がひと叩きされて調子を上げるタイプで、本番ではもう一段上のパフォーマンスを見せるはずだ。オッズは7.5〜11倍の3〜5番人気。

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