【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆先週の血統ピックアップ
・10/29 アルテミスS(GIII・東京・芝1600m)
出遅れて後方に控えたラヴェルが大外から差し切りました。これで新馬-重賞を連勝し、エリートコースに乗りました。チューリップ賞を勝ち、秋華賞2着、オークス3着などの成績を残したナミュールの半妹。父はハービンジャーからキタサンブラックに替わりました。キタサンブラック産駒は土日重賞連勝となります。通算では4勝目です。
母サンブルエミューズはフェアリーS3着馬で、その兄弟にはマルシュロレーヌ、バーデンヴァイラー、アヴニールマルシェなど活躍馬が並んでいます。天皇賞の項でも述べましたが、ヘイロー-サンデーサイレンスのラインをクロスさせた配合は父キタサンブラックの成功パターンで、なおかつイクイノックスと同じくアルザオとダンシングブレーヴのニックスを持ちます。前途洋々で大物感があります。
◆今週の血統Tips
2022年の競馬は残すところあとふた月となりました。JRAの2歳種牡馬ランキングを見るとエピファネイアが独走状態となっています。先週終了時点の26勝は、2位ハーツクライが15勝ですから断然トップです。
新種牡馬はマインドユアビスケッツの13勝がトップで、内訳は芝5勝、ダート8勝。芝でもダートでもそれなりにやれているところが強みです。とはいえ、まだ2勝馬はいません。
現2歳は実質的にディープインパクト産駒がいなくなった世代なので、群雄割拠が予想されていました。意外なほどエピファネイア産駒が勝ち星を伸ばしており、これが来年のクラシックシーズンまで勢いを保てるか注目です。
【関連記事】