6月からスタートした新馬戦もすでに折り返しを過ぎて、後半戦に突入している。そこで、6月から10月までの栗東所属厩舎の新馬戦成績を振り返ってみた。

 勝利数トップは6勝の矢作芳人厩舎。10月1週目には4頭デビューして、すべて勝ち上がるという話題にもなった。厩舎最初のデビュー馬、ラヴェル(父キタサンブラック)は先日のアルテミスSを勝利して、2戦2勝。来週の東京スポーツ杯2歳Sには、8月に新馬勝ちしたフェイト(父リアルスティール)が出走を予定しており、注目を集めることになりそうだ。

【11月12日(土) 東京芝1600m(牝)】

◆ライトクオンタム(牝、父ディープインパクト、母イルミナント、栗東・武幸四郎厩舎)

 現2歳世代に6頭しかいない、ディープインパクト産駒のうちの1頭。母は現役時代にアメリカで競走し、ゲイムリーSなど6勝を挙げている。

 本馬は10月12日にゲート試験を合格し、そのまま栗東に在厩して調整。10月26日にはCWで古馬のタイミングハート、セキフウを追走して同入。この時になかなか動くという印象を持ったが、先週はレースでも騎乗予定のC.ルメール騎手が騎乗して芝馬場での3頭併せ。時計はさほど速くなかったが、先行していた2歳未勝利を楽々追い抜き、内から迫ってきた新馬とは同入という内容。手応えには余裕があったし、重心が低くて、素軽いフットワークが目につく動きだった。

【11月12日(土) 阪神ダート1800m】

◆サンデーファンデー(牡、父スズカコーズウェイ、母ファーストレディ、栗東・音無秀孝厩舎)

 半兄に同厩舎で管理され、小倉ダート1700mの新馬戦を勝ったラインオブソウル(父シニスターミニスター)がいる。本馬は2021年北海道サマーセール1歳にて、3300万円で落札されている。

 10月27日の坂路では松若風馬騎手が跨って、4F53.7秒の時計をマークして、2歳未勝利に先行先着。まずまずの動きかな、という程度だったが、11月2日の追い切りにはレースで騎乗予定の武豊騎手が跨り、4F51.8秒。時計が出やすい馬場だったとはいえ、この数字は評価すべきだし、ラストも12秒台でまとめたあたりに能力の高さを感じる。

【11月12日(土) 阪神芝1600m】

◆ケイデンシーマーク(牝、父ロードカナロア、母インダクティ、栗東・安田隆行厩舎)

 全兄に同厩舎で管理されているケイデンスコール。兄は2歳6月の中京芝1600mでデビューして2着と新馬勝ちこそできなかったが、マイル重賞を3勝。6歳になった現在も現役として競走を続けている。

 先々週、安田隆行調教師に取材した時は「目立った時計は出ていませんが、担当者の話だと乗り味がいいみたいですね」とのこと。それが数字に表れたのが、11月3日の追い切り。斎藤新騎手(レースはC.デムーロ騎手が騎乗予定)が跨ったとはいえ、4F53.0秒で2F24.2秒、1F11.9秒と終いが素晴らしい時計。兄も坂路で終い速いラップでまとめて結果を出しているだけに、この調教内容は高く評価できる。

【11月13日(日) 阪神芝1800m】

◆ジュンフカリ(牡、父ドゥラメンテ、母ジュントップヒトミ、栗東・友道康夫厩舎)

 同厩舎で管理される、全兄ジュンブルースカイは中京芝2000mの新馬戦を勝ち、ダノンザキッド(栗東・安田隆行厩舎)が勝った東京スポーツ杯2歳Sで3着。現在は2勝クラスに在籍している。

 本馬は10月から栗東で追い切りを開始して、坂路、DP、CW、プールなど様々な調教場所を活用して入念な調整を進めている。1週前追い切りとなる、11月3日のCWでは新馬勝ちしたルモンドブリエ、重賞ウイナーのレッドジェネシスらを追走して遅れているが、ラストは11.6秒。追うごとに動きがしっかりしてきたという印象を受ける。なお、鞍上はR.ムーア騎手が予定されている。

(取材・文:井内利彰)