昨年、一昨年に引き続き、中京競馬場で行われる京都金杯。年末年始を挟んだ変則開催でフルゲートのハンデ戦。過去10年間で1番人気馬は【3-1-1-5】とやや波乱傾向。とくに中京競馬場で行われた過去2年では、一昨年が12番人気ケイデンスコールが勝って14番人気エントシャイデンが3着。昨年は7番人気ザダルが勝って11番人気ダイワキャグニーが2着となるなど波乱が続いている。
◎イルーシヴパンサーは全5勝を左回りのマイル戦で記録しているサウスポーで、昨春の安田記念1番人気。この時はスローペースに泣かされて、メンバー最速の末脚を繰り出したものの8着。前走の関屋記念も同様で、逃げ、先行馬がそのまま残るようなレースになって持ち味を生かせなかったが、2月の東京新聞杯ではファインルージュ、カラテ相手に完璧な勝利を収めており、前走、前々走の結果が実力ではないはず。
58kgのトップハンデは楽ではないが、明け5歳馬で今回がまだ12戦目。大事に使われてきたので、まだ成長も見込めるはず。改めて期待したい。
〇マテンロウオリオンは中京競馬場芝1600mシンザン記念優勝馬で、NHKマイルカップはメンバー最速の末脚で追い込んで2着。強い4歳世代を代表する1頭だ。スワンS、マイルチャンピオンシップの結果をどう判断するかだが、いずれのレースも自身推定33秒台の脚は使っており、調子を崩しているということはなさそうだ。左回りのマイル戦は【1-1-0-0】と得意にしており、巻き返しを期待したい。
▲プレサージュリフトはクイーンCの優勝馬。新馬、重賞を連勝したあと大事に大事に使われて、まだ5戦のキャリア。負けたのは牝馬三冠のレースのみだ。桜花賞も着順から受ける印象ほど大きく負けておらず、オークスは5着。秋華賞のマイナス体重は意外だったが、デビュー戦から33秒台の末脚を繰り出したタイプだけに阪神の内回りでは持ち味を生かしきれなかった。左回り、ワンターンのマイル戦で54kgのハンデなら勝ち負けだ。
△オニャンコポンは京成杯の優勝馬。2000m前後を中心に使われ、皐月賞6着、福島記念4着なら悪くはないが、新境地を求めてマイルへと舵を切った。祖母のサプレザは英国のマイルGI「サンチャリオットS」3連覇の名牝。日本のマイルチャンピオンシップにも3年連続で挑戦して3着、4着、3着と崩れていない。今後を占う意味でも注目だ。
△エアロロノアは昨年の本レース1番人気。このときは最後の直線で不利を受けて不発だったが、六甲Sを完勝。安田記念、マイルチャンピオンシップも着順ほどは負けていない。
最後に一昨年の3着馬で、前走の阪神カップでも良い伸びを見せた△エントシャイデンの名前を挙げておきたい。