昨年12月27日にJRAの競走馬登録を抹消したオジュウチョウサン(美浦・和田正一郎厩舎)。障害の絶対王者として長年君臨し続け、まさに記憶にも記録にも残る名馬だった。

 今後は生まれ故郷の坂東牧場で種牡馬入りする予定。第2のステージに進むオジュウチョウサンに敬意を表して、今回は同馬の現役時代を様々な数字とともに振り返ってみたい。

【生年月日】2011年4月3日
 2011年に誕生し、2013年にJRAでデビュー。約9年間にわたり、中央競馬で出走し続けた。同期にはワンアンドオンリーやイスラボニータなどがおり、既に産駒を多数送り出している。

【通算成績】40戦20勝
 キャリアを通じて40戦を戦い抜き、ちょうど半分の20戦で勝利をあげた。このうち障害は32戦18勝。2016年の中山グランドジャンプから2018年の南部特別にかけては11連勝を達成し、同年の有馬記念(9着)で記録がストップしたものの平地GI馬相手に大健闘の走りを見せた。

【総獲得賞金】9億4137万7000円
 現役時代に獲得した賞金は9億オーバー。これは父ステイゴールドの産駒の中ではゴールドシップ・オルフェーヴルに次ぐ3番手。同じ産駒で2009年に春秋グランプリ制覇を果たしたドリームジャーニーや、天皇賞(春)連覇のフェノーメノよりも多い。

【第63回有馬記念ファン投票】10万382票
 先述した通り、オジュウチョウサンは2018年に有馬記念に出走した。その際行われるファン投票にて10万を超える票を集め、全体3位にランクインした。10万票を超えたのは3頭のみで、オジュウチョウサンより上に入ったのはレイデオロとアーモンドアイのみだった。

【総走破距離】13万5680メートル
 なんとオジュウチョウサンは40戦で約135kmもの距離を走破していた。1戦ごとで換算すると3392mとなり、いかに長丁場を走り抜いてきたが分かる。ちなみに135kmは大阪と名古屋間の距離とほぼ同じである。

 数々の伝説を残してくれたオジュウチョウサン。次なるステージでも新たな伝説を残してくれることを期待したい。