このレースは俺に任せろ! AJCC(4歳上、GII、中山芝2200m)で歴代最多の7勝を挙げる横山典弘騎手が、8勝目を狙ってバビット(牡6、栗東・浜田多実雄厩舎)で参戦する。
とにかく相性がいい。過去20回の騎乗で、91年メジロモントレー、97年ローゼンカバリー、05年クラフトワーク、07年マツリダゴッホ、09&10年ネヴァブション、22年キングオブコージの7勝。最初に勝ったメジロモントレーは、既に種牡馬として大活躍しているモーリスの祖母だから、時の流れを感じる。
しかしながら、来月23日に55歳を迎える大ベテランの手腕は全くさび付いていない。キョウエイタップやメジロライアン、そしてホクトベガ。多くの名馬の背中を通しながら、馬の気持ちを汲み取る騎乗スタイルを確立し、現役2位となるJRA通算2902勝を挙げてきた。
パートナーのバビットとは3戦連続のコンビとなる。前走の天皇賞(秋)は一線級相手だったこともあって最下位15着に敗れたが、初騎乗だった前々走のオールカマーでは0秒5差の4着に健闘。しかも、当時は1年7カ月ぶりの実戦だった。同じ舞台に、狙い通りのローテーションで挑める今回は、パフォーマンスを上げられていい。
同一JRA重賞の騎手別最多勝記録は、武豊騎手の京都大賞典9勝。2位は同じく武豊騎手のシンザン記念、弥生賞、阪神大賞典、天皇賞(春)、札幌記念、保田隆芳元騎手のカブトヤマ記念の8勝となっている。まずはここを勝って2位タイへ。その芸術的な手綱さばきで、まだまだ多くのファンを魅了してほしい。