2月5日(日)に東京競馬場で行われる東京新聞杯(4歳上・GIII・芝1600m)。過去10年で前走GI組が4勝、準OP組が4勝と全く互角。春に控える大舞台に向けて、実績馬と上がり馬が激突する重賞だ。

 過去の勝ち馬にはトロットサンダー、ハットトリック、リスグラシューなど名馬がずらりと並び枚挙にいとまがない。その中でも2019年覇者インディチャンプは、東京新聞杯の勝利をきっかけに大きく飛躍した上がり馬の一頭ではないだろうか。

 インディチャンプは父ステイゴールド、母ウィルパワー、母の父キングカメハメハという血統。半妹に2020年のシルクロードSを制し、同年のスプリンターズSで3着に入ったアウィルアウェイなどがいる。

 2017年12月にデビュー。単勝1.5倍の圧倒的な支持に応えて白星を飾り、続く500万下条件では、直線だけで全馬ごぼう抜きという圧巻の内容で勝利した。しかし、重賞では折り合い面の難しさを見せ3着、4着。重賞初タイトルは持ち越しとなった。

 自己条件から再浮上を図ったインディチャンプは、2018年7月の有松特別を2馬身差で勝利。続く12月の元町Sも3馬身差で圧勝し、条件戦では力の違いを見せる。2戦で見せた好内容もあり、年明けの東京新聞杯には堂々1番人気で参戦した。

 スタートで後手を踏み一時最後方となったが、福永騎手が上手くリカバリーして、道中は中団の内目を追走。直線で進路を確保すると鋭く抜け出し、レッドオルガの追撃を半馬身振り切ったところで歓喜のゴールを迎えた。

 この勝利できっかけを掴んだインディチャンプはその後、安田記念でアーモンドアイやアエロリットらを下してGI初制覇。秋にはマイルCSを制して史上11頭目となる“春秋マイルGI制覇”の偉業を達成している。