【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・3/12 フィリーズレビュー(GII・阪神・芝1400m)

 好位を追走したシングザットソングが残り200mで先頭に立ち、ムーンプローブの追撃をクビ差抑えました。スタートに難のある馬がロケットスタートを切った時点で大きく勝利を引き寄せたといえます。通算4戦2勝。父ドゥラメンテはタイトルホルダー(天皇賞・春、宝塚記念、菊花賞)、スターズオンアース(桜花賞、オークス)の父で、3歳牝馬戦線には昨年の2歳女王リバティアイランド(阪神ジュベナイルフィリーズ)がいます。

 母ザガールインザットソングはラカナダS(米G2・ダ8.5ハロン)の勝ち馬。母方にアンブライドルズソングを持つドゥラメンテ産駒にはディナースタ(現3勝クラス)がいます。今回は速い流れを前に行って粘る強い内容。2着以下とは着差以上に力の開きがあると思います。ドゥラメンテ産駒はビッグレースに強いので、本番も出遅れなければおもしろいでしょう。血統的には1600mはもちろん2400mでも問題ないタイプです。

◆今週の血統注目馬は?

・3/18 若葉S(L・阪神・芝2000m)

 阪神芝2000mと相性のいい種牡馬はドゥラメンテ。連対率31.8%は、2013年以降、当コースで産駒が20走以上した51頭の種牡馬のなかで第2位。若葉Sに産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワン。産駒のアイザックバローズは3戦目の前走、未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がったばかりですが、後続に2馬身半差をつける楽勝でした。今回はメンバーが一気に強化されますが、ハイペース耐性があり底力あふれる血統構成なので楽しみです。仮に馬場が渋ってもやれるでしょう。

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