【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・3/26 高松宮記念(GI・中京・芝1200m)
 好位を追走したファストフォースがナムラクレアの追撃を1馬身しりぞけ、7歳にしてGI初制覇を達成しました。不良馬場だったので勝ちタイムは1分11秒5。2年前のCBC賞で初めて重賞を勝った際は芝1200m1分06秒0のレコード勝ちで、高速馬場に適性を見せましたが、今回は道悪。芝の重〜不良では4回走って3回連対と、かなりの道悪巧者でもあります。

 父ロードカナロアはダノンスマッシュに次いで2頭目の高松宮記念優勝馬を出しました。自身も2013年に制しているので親仔二代制覇でもあります。母の父サクラバクシンオーは、ロードカナロアが出現するまで名スプリンターの代名詞的存在でした。この2頭の組み合わせは上手く行っており、他にキルロード、ペプチドバンブー、サイクロトロン、テイエムトッキュウとコンスタントに活躍馬が出ています。ニックスといえるでしょう。

 母ラッシュライフは函館2歳SとファンタジーSで2着となったスピード馬で、すでにディープインパクトとの交配でアデイインザライフ(新潟記念)を産んでいます。ファストフォースのオーナーである安原浩司さんが、2013年のジェイエス繁殖馬セール(秋季)で購買しました(900万円)。したがって、浦河の三嶋牧場の生産馬ですが、産駒はすべて安原さんがお持ちになっています。今回は12番人気でしたが、オーナー曰く「自信があった」。太めが絞れて体調も良くなっていたのでしょう。


◆今週の血統注目馬は?

・4/2 両国特別(2勝クラス・中山・芝1600m)
 中山芝1600mと相性のいい種牡馬はロードカナロア。連対率24.1%は、2013年以降、当コースで産駒が20走以上した102頭の種牡馬のなかで第5位。当レースに産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワン。ホウオウプレミア、ロードカテドラルと2頭の産駒が登録しています。前者は昇級緒戦ですが、3歳時に毎日杯と京成杯で6着となった経験があり、後者は2勝クラスの上位勢力です。どちらも勝機があります。

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