オークス(3歳牝・GI・芝2400m)では毎年、桜花賞組が主力を形成する。そこで注目したいのは桜花賞の着順…ではなく、上がり3Fの順位だ。確かに桜花賞上位組はオークスでも好成績だが、どうしても人気に推されるので配当妙味がない。その点、上がり3Fが上位だった馬は、意外な人気薄になることも多いのだ。
03年以降の近20回を振り返ると、桜花賞で上がり3Fが3位以内の馬は、オークスで[10-5-5-30]の勝率20%、複勝率40%。回収率も単勝が94%、複勝が116%と優秀な数字を残している。人気薄の好走も多く、03年に13番人気のチューニーが2着、07年に5番人気のローブデコルテが1着、15年に6番人気のクルミナルが3着。昨年も13番人気のピンハイが馬券圏内に一歩届かずの4着に健闘している。
そこで今年の桜花賞の上がり3Fをチェックすると、最速は言うまでもなく、4角16番手から豪快な追い込みを決めたリバティアイランド。しかし、2位は12着のキタウイング(牝3、美浦・小島茂之厩舎)、3位は6着のシンリョクカ(牝3、美浦・竹内正洋厩舎)と意外な名前が並んだ。
キタウイングは東京と同じく左回りの新潟で新潟2歳Sを勝つなど、重賞2勝の実力馬。一方、シンリョクカも阪神JFで2着の実績あり。サトノダイヤモンド産駒だけに距離延長もプラスに出る可能性が高い。この2頭が絡めば、リバティアイランドからでも好配当は必至。データ派ならずとも、ぜひ押さえておきたい。