5月28日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。世代の頂点を決める熱き戦いにファントムシーフ(牡3、栗東・西村真幸厩舎)が、武豊騎手とのコンビで挑む。

 ファントムシーフは父ハービンジャー、母ルパンII、母の父Medaglia d'Oroという血統。父は10年の英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを11馬身差で圧勝した名馬で、祖母には08年に愛G1プリティポリーSを制した名牝Promising Leadがいる。

 22年6月、阪神競馬場の2歳新馬戦で1番人気に応えてデビュー勝ちした。続く野路菊Sでは、のちにホープフルSで2着のトップナイフらを下して連勝。ホープフルSを挟み、23年始動戦となった共同通信杯では序盤からの先行策が功を奏し重賞初制覇を果たした。

 前走の皐月賞は道中、落鉄というハプニングがありながらも、最後の直線で鋭く伸び3着を確保して能力の高さを示した。通算成績は5戦3勝。

 その年の共同通信杯勝ち馬によるダービー制覇は01年のジャングルポケットまでさかのぼる。同馬も皐月賞を3着で終え、府中の大舞台で悔しさを晴らした。ファントムシーフも同じ道を辿るのか。新鞍上にこれまで歴代最多となるダービー6勝、2年連続の制覇を目指す武豊騎手を迎え、歓喜の瞬間を目指す。