武豊騎手がファントムシーフ(牡3、栗東・西村真幸厩舎)で日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)の2年連続7勝目を目指す。

 武豊騎手はこれまで日本ダービーに歴代最多となる33回騎乗している。10回目のチャレンジとなった98年にスペシャルウィークで初制覇。続く99年にアドマイヤベガで連覇を果たすと、その後も02年タニノギムレット、05年ディープインパクト、13年キズナ、22年ドウデュースで勝利。こちらも歴代最多となる6勝を挙げている。

 今年のパートナーは皐月賞3着のファントムシーフだ。今回が初騎乗となるが、2週前、1週前と2週連続で追い切りにまたがって、癖はつかんでいる。これまで乗り替わりでの日本ダービー参戦は9回あるが、08年ブラックシェルの3着が最高。テン乗りの6回に限れば、90年ハクタイセイの5着が最高だが、今年は大きなチャンスとなる。

 日本ダービーの七不思議の一つに「テン乗りは勝てない」がある。ファントムシーフ&武豊騎手が勝てば、54年ゴールデンウエーブの岩下密政騎手以来、69年ぶりのテン乗りジョッキーV。誰よりも日本ダービーを知るレジェンドが、またも新たな伝説をつくるのか、大いに注目したい。

【武豊騎手の乗り替わりでの日本ダービー成績】カッコ内は人気、日本ダービーまでの騎乗回数
・90年5着ハクタイセイ(2・初騎乗)
・95年8着オースミベスト(3・初騎乗)
・07年11着タスカータソルテ(7・初騎乗)
・08年3着ブラックシェル(6・3回)
・11年15着ロッカヴェラーノ(12・初騎乗)
・12年13着アルフレード(8・初騎乗)
・19年10着メイショウテンゲン(10・初騎乗)
・20年11着サトノフラッグ(4・1回)
・21年16着ディープモンスター(7・4回)