第1回東京優駿競走(日本ダービー)が行われた目黒競馬場の名称を由来とするレースで、日経新春杯、アルゼンチン共和国杯とともにGII格付けのハンデ戦として、親しまれている。2006年からは日本ダービー当日の最終レースに組み込まれている(2011年は前日に施行)。

 過去10年で1番人気馬は【1-2-2-5】でトップハンデ馬は延べ14頭が出走し【2-0-1-11】。東京競馬場芝2500mコースは直線坂下からのスタート。2度の坂越えとなるために、より持久力を問われるケースになることが多い。

 ◎ゼッフィーロはメトロポリタンS3着。この時は昇級初戦で前半1000m通過63.5秒、1マイル1分41秒2という前残りのスローペースの中、やや力みながらの追走となったが、それでも最後はやや内にモタれながらもメンバー最速の末脚で勝ち馬にアタマ+ハナ差まで迫った。東京への輸送で大きく体重を落としたのが心配されるが、その後の調整過程を見ると大きな影響はなさそうだ。56キロなら重賞初戴冠のチャンスと見た。

 〇サリエラはローズS2着馬で、白富士S優勝馬。サリオスの半妹で、サラキアの全妹。兄姉よりも小柄な馬で、ここまで心身の成長を促されるように大事に大事に使われている。前走の白富士Sは新馬戦以来となる牡馬混合戦で、しかも古馬との戦いは初めてだったが、ドーブネ以下に完璧な勝利を収めている。これまで斤量54kgまでしか経験がない馬だけに55.5kgは少々気になるが、それでも秘めた素質は上位だ。

 ▲プラダリアは青葉賞優勝馬。ダービー5着で菊花賞は7着。日経新春杯は外枠で前に馬を置くことができず折り合いに専念しているうちにポジションを下げてしまったが、メンバー最速の末脚で勝ち馬と0.1秒差3着。前走の京都記念はドウデュース相手に勝ちに行く競馬で3着だったが、2着馬とはクビ差だった。どんな競馬でもできるのが強みで、長く良い脚を使えるタイプ。距離はギリギリかもしれないが、東京コースはあっている。

 △バラジは今年に入ってから箱根特別、湾岸Sと長距離の特別競走を2連勝。使われながら力を付けた馬でどんな位置からでも競馬ができる器用さが武器だが、初のオープン挑戦となったメトロポリタンSは最後の直線で不利を受けて伸びきれなかった。ここが試金石になりそうな1戦だが、前走だけでは見限れない。

 ほかでは3勝クラスを飛び越えた△アーティットとメトロポリタンS組から2着△カントル、4着△セファーラジエルを抑えておきたい。