【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆プラス材料ばかりで期待が大きくなっていく

 日を追うごとに、世界NO.1王者の行進は止まらないの思いは強くなるばかりだ。GI出走機会5連勝中でも、イクイノックスの前走天皇賞(秋)の激走ぶりは、決定的だった。テン良し、中良し、しまい良しでスーパーレコードをマークしたのにパートナーのルメール騎手は「今日は休み明け、この次はもっと良くなる。この秋は彼のピーク、スゴイです。自信を持って乗っていられる」と、さらなる思いを膨らませていた。

 前走が4か月ぶりのレースで、叩き2戦目。有馬記念を勝ったようにスタミナもあるので、ジャパンC2400米は、プラス材料ばかりと考えたくなる。そうなると、牝馬三冠ロードで圧勝を続けてきたリバティアイランドへの期待が大きくなっていく。桜花賞は後方から上がり3ハロン32秒9の脚を使って勝ち、オークスは一変して6番手の好位から上がり最速の34秒0を駆使し6馬身差の勝利、そして秋華賞は直線早目に先頭に立って押し切るという積極性を発揮していた。

 今回は始めて年度馬との対戦になるが、ジャパンCでは、アーモンドアイ、それより少し前のジェンティルドンナのように三冠牝馬で初めて古馬との対決でこの壁を打ち破った名牝が出ている。その原動力となっているのが斤量4キロのアドバンテージだ。

 まだ3歳の秋、これからというときのアドバンテージは大きいと思う。事実、ジェンティルドンナは、ジャパンC唯一の連覇を達成していたし、アーモンドアイは年をへだてて2勝している。こうした実績を思えば、今年の牝馬三冠馬リバティアイランドに期待を寄せてみたくもなる。ダイナミックでぶれない走りと表現されているように、王者イクイノックスとどんな戦いになるのか、最大の関心事と言っていいだろう。

 ジャパンC史上の激戦の中でも、2012年のジェンティルドンナと前年の三冠馬オルフェーヴルとの大一番は記憶に新しい。一番人気オルフェーヴル、三番人気ジェンティルドンナから当時の情況が見えてくる。レースは直線残り200米で逃げたビートブラックが後退してきて、これを避けようとジェンティルドンナが外へ持ち出した瞬間、外にいたオルフェーヴルと接触、そのまま2頭は馬体を併せ、激しく競り合いながらゴールに入っていた。写真判定でハナ差ジェンティルドンナが勝っていたが、審議が23分続き、ようやく確定が出ていた。

 ジャパンC史上初の3歳牝馬優勝はこうして生まれていた。この6年後のアーモンドアイの例にもあるように、牝馬が三冠を達成したその年出走するジャパンCは、ちょっと気にしておきたい。今年は、王者イクイノックスVS三冠牝馬リバティアイランドに、これに続く3番手をどれに決めるかがポイント。こういう年は、もう一頭牝馬を狙い、昨年のオークス馬スターズオンアースを。蹄の不安が解消していることを願って。

「称賛と 感嘆の声 世界から」



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