【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆タフな冬の重賞を制するのは

 4年ぶりに京都に戻ったきさらぎ賞は、途中でペースが落ち着き、後半の決め手勝負になりやすい。この10年のうち京都であった7年を見ると、上がり3F最速馬の勝利は4回、上がり2番目の馬が2回、3番目が1回とはっきりしていた。例年、頭数が落ち着く傾向にあることや、このシーズンのタフな馬場で馬力がもとめられることなどもつけ加えて考えていくレースだ。

 今年は2頭のキャリア1戦1勝の馬が目を引いている。このケースで勝ったのは2018年のサトノフェイバー一頭だけで、行き脚がついたので無理に引っ張るよりはと自分のペースでの逃げ切りだった。1000米が61秒3のスローペースで上がり3Fが35秒4でまとめていて、終いもしっかりしていた。スタートが上手だったことが大きかったと言える。

 キャリア1戦できさらぎ賞に出た馬は、この10年で14頭いて、サトノフェイバー以外では4年前にストーンリッジが2着になっただけで、他は全部馬券圏外に終っている。出遅れて二の脚で2番手につけて粘っていたのだが、今年の2頭はどちらも末脚勝負で新馬戦を勝っていたところに魅力がある。

 特にビザンチンドリームの目のさめるような末脚は光っている。阪神の2000米で先行勢が2〜4着を占める中、上がり3F33秒9で3馬身と突き抜けた強さは本物だ。京都の外回りで威力を増すと見たい。

 もう一頭のシヴァースは、内ラチぞいから伸びるレースセンスの良さが目立っていた。母のヴィブロスは国内外のGI2勝していて、1800米でどこまで踏ん張れるか見てみたい。

 3戦目で上昇を期待したいファーヴェントの変り身、シンザン記念で外から長くいい脚を使って3着に入ったウォーターリヒトのキャリアにも可能性を感じる。

 東京新聞杯は、このところ牝馬の活躍が目立っている。この10年、4勝2着4回3着2回だから、これは気にしておきたい。東京の芝Dコースのマイル戦で、ペース次第で前残りもあるが、やはり長い直線を意識したい。

 新しく古馬の仲間入りをした4歳馬の存在が、今後も含めてどうなのかだが、マイルのGIタイトルを目標にはっきり意志を表明している4歳牝馬のマスクトディーヴァに注目する。海外に目を移している牝馬三冠のリバティアイランドに、秋華賞で外から猛追して追い上げ2着に入ったシーンは、印象に残った。初めてのマイル戦でどう動くか、この先のヴィクトリアマイルまで思いは及ぶ。

 4歳牝馬ではもう一頭、コナコーストも。桜花賞2着の他、オークス、秋華賞にも駒を進めていて、マイルなら存在を示してくれそうだ。

 この他では、マイルCS3着のジャスティンカフェを。東京はエプソムCを勝っていて、じっくり構えて動けるのがいい。穴には広いワンターンコースで持ち味が発揮されそうなルージュリナージュ、サクラトゥジュールを加えておく。

「これで良し 春の主役に 名乗り挙げ」

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