【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る東京新聞杯

【Pick Up】サクラトゥジュール:1着

 ネオユニヴァース産駒の芝重賞勝ちは、2017年の新潟大賞典(勝ち馬サンデーウィザード)以来7年ぶりです。アンライバルド、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサと、初期の産駒から立て続けに大物を出したものの、ディープインパクトをはじめとする後輩種牡馬群に呑み込まれる形で成績が低下していき、ここ何年かはダートでの活躍が目立っていました。母方が重厚なヨーロッパ血統で構成されており、スピードや切れ味という点にやや物足りなさがあります。

 サクラトゥジュールは3歳春の芝1600m戦で1分31秒7の好タイムをマークするなど、ネオユニヴァース産駒にしてはスピード能力の高い馬ですが、「ネオユニヴァース×シンボリクリスエス」というパワー兼備の配合だけに、前夜から当日午前中にかけて降り続いた小雨の影響はプラスに働いたと思います。ちなみに、「シンボリクリスエス×ネオユニヴァース」という逆配合からダート王ルヴァンスレーヴが生まれています。

 母サクラレーヌは重賞を3勝したサクラプレジデントの半妹で、2代母セダンフォーエバーはダービー馬サクラチヨノオーの全妹。牝祖スワンズウッドグローヴは1970年に谷岡牧場がイギリスから輸入し、現在までにその牝系から12頭のJRA平地重賞勝ち馬が誕生しています。

◆血統で振り返るきさらぎ賞

【Pick Up】ビザンチンドリーム:1着

 父エピファネイアにとってはイフェイオン(フェアリーS)、ダノンデサイル(京成杯)に続く世代3頭目の重賞勝ち馬。ダートグレード競走を含む集計でスワーヴリチャード、ブリックスアンドモルタル、パレスマリスを上回り単独トップに立ちました。現7歳の初年度産駒デアリングタクト、シーズンズギフト、スカイグルーヴが3歳春の重賞戦線で活躍しているころの種付けだったため、交配牝馬の質・量はいずれも充実しており、それが結果に結びついています。

 3代母フサイチエアデールは重賞4勝の名牝。この牝系から出たエピファネイア産駒は、これまでに5頭中3頭が勝ち上がる好成績。フサイチエアデールは「サンデーサイレンス×ミスタープロスペクター」という組み合わせで、エピファネイアはこのいずれの血ともニックスの関係にあるので、フサイチエアデール牝系とエピファネイアの相性の良さもうなずけます。現3歳にはもう1頭、インファイターが「エピファネイア&フサイチエアデール」のパターンから誕生しており、1月13日の未勝利戦(芝2000m)を4馬身差で圧勝しました。こちらもなかなかの器だと思われるので注目です。



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