【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【クロフネ】

 ディープインパクトやキングカメハメハと同じく金子真人さんの所有馬(正確には法人名義)。現役時代は芝・ダート双方で実績を残し、とくにダートの強さは歴代最強クラスでした。引退後は種牡馬として成功。牡馬はダート中距離向き、牝馬は芝のスピードタイプ、というのがザックリした色分けです。

 父フレンチデピュティと同じく、母の父としての成績が優秀で、2016年以降、ブルードメアサイアーランキングで10位以内をキープしています。19年から22年にかけての4年間は3位となり、ノームコアとクロノジェネシスの姉妹、ヴェラアズール、レイパパレ、スタニングローズなど多くの活躍馬を出しました。

 父としては勝ち星の約7割がダートでしたが、母の父としては芝とダートはほぼ1対1。サンデー系をはじめとする芝向きの種牡馬の恰好の受け皿となったことで、適性が芝に寄っています。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「障害戦に強い種牡馬は?」

 2014年以降の障害戦のみを集計した種牡馬別賞金ランキングは、1位ステイゴールド、2位ディープインパクト、3位キングカメハメハ、4位クロフネ、5位ハーツクライ。

 トップのステイゴールドは、重賞17勝のうち15勝はオジュウチョウサンのものです。ステイゴールド産駒は総じて気性が激しく、レース中に障害に向かっていく気持ちの強さがあります。これが吉と出ているのでしょう。かつてモガミが障害戦で華々しい成功を収めましたが、この馬も気性の激しさを伝える種牡馬でした。

 ヨーロッパではサドラーズウェルズ系が障害種牡馬として成功しています。日本でも息子のオペラハウスが障害戦に高い適性を見せ、さらにその息子シングンオペラも少ない産駒からシングンマイケルという大物を出しました。

 最近の注目はハービンジャー。サドラーズウェルズの血は引いていませんが、同じくヨーロッパで走ったスタミナタイプで、障害戦ではすでにニシノデイジー、ケイティクレバー、ヨカグラと3頭の重賞勝ち馬を出しています。



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