池口精肉店は、ギフト向けの「肉箱」や「肉チョコ」が話題となって、2024年度の自社ECサイトの売り上げが前年比74%増の4700万円と伸長している。
 
「肉箱」は、希少部位を含めた和牛の食べ比べができる商品。メディアに取り上げられて商品の知名度が上がった。商品名だけでなく、「和牛」「贈り物」で検索の上位にくるよう広告運用している。


▲「肉チョコ」

「肉箱」を購入したことをきっかけにして、通常商品を再び購入する人が増えているという。こうした広がりを捉え、週に1〜2回のペースでメルマガを配信し、店舗名を印象付けている。肉のおいしい食べ方を知りたいという顧客の声を受けて、メルマガでは商品以外の情報も発信している。
 
同社は希少部位の販売を得意とする。牛を1頭買いすることで、実店舗のショーケースには常にイチボなどの希少部位が並ぶ。希少部位をオーダーカットで購入する来店客が多いそうだ。
 
ゴルフや結婚式の景品に利用できる目録商品も用意しており、掲載されている二次元コードから届け先と受け取り日時を入力できるようにしている。目録を受け取った人が離れて暮らす家族にギフトを贈るケースもある。


▲目録商品の一例
 
仕入れは社長自らが行う。産地やランクにとらわれず、手で触れて脂の溶け具合を見て肉質を判断する。肉質が良くても、カットで味が変わるため、カットの工程は「肉磨き」と呼んでいる。霜降りが多すぎない肉やメス牛を中心にするなど、ニーズに合わせた仕入れを行う。
 
ECサイトをよく利用する顧客からは「池口精肉店の包装紙を見ただけでおいしく感じる」との声が寄せられるなど、梱包についてのレビュー評価は高い。開けた時のドキドキ感と、贈り物と分かるようなリボンを付けた丁寧なパッケージが特徴。商品に合わせて、箱のサイズを用意している。
 
池口社長は「今後、ECは間違いなく伸びていく。後発ではあるが、多くの顧客から支持されている肉を全国に届けるために、あきらめずに取り組んでいく。古い形態の肉屋でも、時代に合った形で展開していきたい」と話している。