アパレル雑貨の卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を運営するラクーンコマースは3月23日、「スーパーデリバリー」の海外版となるBtoB越境ECサイト「SD export(エスディーエクスポート)」において、食品・飲料の取り扱いを開始した。第1弾として、香港に約4000商品を卸販売する。国内の食品・飲料メーカーの新規販路拡大ニーズと、海外バイヤーによる仕入れニーズの高まりに対応を図る。

「SD export」は、日本のメーカーと海外の小売店や企業などのバイヤーが直接取引できるBtoB越境ECプラットフォーム。輸出作業や手続き、代金回収はすべて「SD export」が代行するため、出展企業は国内販売方法と変わらない作業で、手間やリスクなく海外への販売を行うことができる。このほど新たに食品・飲料の取り扱いを開始し、第1弾として香港を対象に、日本のスナック、菓子、飲料、カップ麺、調味料、日本酒、洋酒、果実酒、ビールなど約4000商品から卸販売をスタートした。出展企業や出品商品は順次増やしていくとしている。

第1弾の対象国である香港は、日本からの食品輸出量が16年連続1位を獲得。コロナ下での内食増加に加え、高品質かつ安心安全である日本の食品・飲料が評価されており、今後も仕入れニーズの高まりが予想されるとし、海外バイヤーの利用増加および流通額の増加を見込んでいる。

コロナ禍で海外往来が制限され、日本への訪日客数が激減している。2019年に過去最高の229万人の訪日客数を記録した香港は、日本での緊急事態宣言発出以降、1カ月平均で約128人と大きく減少しており、観光目的の来日はもちろん、日本への仕入れ・買い付けを目的とした海外バイヤーの来日も大きく減少している。ジェトロの調査によると、海外向けにビジネスを行う飲食料品企業の約6割が、海外ビジネスにおいての売上減少など負の影響を受けており、輸出のために「今後EC利用を拡大する」と回答する中小企業は50%近くに上り、海外事業戦略を見直す企業の3割が「越境EC販売を開始または拡大する」と回答するなど、越境ECへの関心・意欲がより高まっている。

こうした状況を受け、「SD export」においても2020年の流通額は前年同期比で200%超を記録したとし、こうした状況のなか、食品・飲料メーカーと海外バイヤーからの要望に応え、「SD export」における食品・飲料の卸販売の開始に至ったとしている。今後も取扱商品の幅を広げ、日本の中小メーカーの海外販路開拓を支援していく考えを示した。