アパレル大手のアダストリアの2021年2月期における国内EC売上高は前期比23.4%増の538億円だった。全体売上高は同17.3%減の1838億円となり、EC化率は30.6%にまで高まっている。コロナ禍の巣ごもり需要を自社ECサイトで的確に捉えることに成功している。

国内EC売上高に占める自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」の売上比率は、同6.1ポイント増の15.9%にまで高まっている。EC売上高に占める自社ECサイトの比率は51.9%になっている。

「ドットエスティ」の会員数は、2021年2月末時点で約1170万人。前期末と比べ140万人増加した。コロナ禍でリアル店舗に思うようにいけない顧客を自社ECに誘導することで、EC売上高の拡大につなげている。

2022年2月期はシステムに47億円を投資する計画だ。自社ECサイトのリニューアル・機能強化を図ったり、店舗・サプライチェーン・本部のデジタル化を推進したり、データ活用のレベルを高めたりする。

オムニチャネルサービスもより強化していく。店舗スタッフのコーディネートなどのコンテンツ経由の売り上げが伸びている。今年3月には店舗スタッフの動画配信ツールも導入し、スマホサイトで動画による商品紹介コンテンツの配信を開始している。

5月には、自社ECサイトと実店舗を融合した新しいコンセプトの店舗もオープンする計画だ。所品のブランド力に加え、リアルとECの強みを生かした販売戦略でさらに業績を拡大したい考えだ。