免疫ケアの機能性表示食品を展開するキリンホールディングスは2021年末、キリングループで「オルニチン」などのサプリメントの通販を展開してきた協和発酵バイオから、通販事業を譲り受けた。免疫ケアの機能性表示食品「iMuse(イミューズ)」の通販と、「オルニチン」の通販を一体的に行える体制が整った。キリンホールディングスのヘルスケア製品のマーケティング全体を統括する、キリンホールディングスヘルスサイエンス事業部の合原康成主幹に、キリンホールディングスのサプリメントの展開について聞いた。


<プロモーションでシナジー>
――キリンホールディングスは、協和発酵バイオから通販事業を譲り受けたが、経緯は?

2021年末に、キリンホールディングスは、協和発酵バイオからコンシューマープロダクト事業部を引き受けた。もともと、協和発酵バイオとキリンホールディングスのヘルスサイエンス事業部は、通販事業を一体的に運営してきたが、事業移管を経て正式に、キリンホールディングスが「オルニチン」の通販も実施することになった。

「オルニチン」は、お客さまの年齢層も比較的高いことから、新聞広告やインフォマーシャル、ダイレクトメールで集客するケースが多い。「オルニチン」の通販については、協和発酵バイオのときの、スタッフやシステム、コールセンターなどの仕組みをそのまま活用している。これまで同様の展開を行っていく。

「イミューズ」の通販については、「オルニチン」に比べると、お客さまの年齢層が30〜50代と比較的低く、購入チャネルもECが主体だ。コールセンターや通販のシステムは、協和発酵バイオと同じプラットフォームを活用している。

「オルニチン」と「イミューズ」は、お客さまが抱える悩みや、商品の提供価値が異なっている。そのため、それぞれ異なった展開が必要だと考えている。ただ、ECやオフライン通販のノウハウは、共有してそれぞれの事業に生かしている。

協和発酵バイオの通販事業を一体化してから、まだ半年程度だが、キリンホールディングスの運営するオウンドメディアをサプリの通販のプロモーションに活用できるようにした。6月には、「イミューズ」の機能性関与成分である「プラズマ乳酸菌」のLINEアカウントを開設したが、こちらで、通販の案内をすることもある。

今後も、プロモーションの面で、これまでの通販プラスアルファの取り組みを行っていく。


<通販・店頭にこだわらない>
――機能性表示食品「イミューズ」の通販の売り上げは伸びているか?

「イミューズ」を含むプラズマ乳酸菌製品群の売り上げは、全体的に伸びている。通販・ECでも伸びているし、ドラッグストアなどの店頭販売でも伸びている。

通販・ECは、お客さまと直接コミュニケーションができるため、お客さまのことを深く理解できるというメリットがある。一方、店頭販売は、お客さまが商品を目にする間口が広いため、初めてのお客さまが購入する入口になりやすいという特徴がある。

それぞれメリットがあるため、現在は販売チャネルにこだわらずに展開している。販売チャネルに応じて、お客さまとコミュニケーションすることに意味があると考えている。


<「免疫ケア」の習慣化を啓発>
――免疫ケアのニーズは今後も継続するとみているか?

私は、「免疫ケア」の習慣は一つのベースになると考えている。習慣化していれば、ニーズが急激にアップダウンすることはないのではないか。

今後も、免疫ケアのニーズは継続的に高まっていくだろう。「免疫ケア」については、まだまだ認知度が高くないと思っている。

今後は、劇的に売り上げが伸びることはないかも知れないが、習慣化する人が増えていけば、当社の収益性も向上していくと考えている。引き続き、商品のPRと並行する形で、「免疫をケアすること」の大切さを啓発し、習慣化のきっかけを作っていきたいと考えている。

協和発酵バイオと一体化した通販事業については、今年度が事業移管後の初年度だ。現場では目標を立てて運営を行っているが、実際に成果が出るのは、2022年末から2023年にかけてだと考えている。ウェブを中心に、オフラインも含めて効率的な広告出稿を行いつつ、「免疫ケア」の必要性を訴えていく。