東京都医師会理事で「水野医院」院長の水野重樹氏が11月8日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。脳梗塞について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

脳梗塞の症状が出たらとにかく早い治療を

新行市佳アナウンサー)脳梗塞になった場合、どのような治療を行うのでしょうか?

水野)発症後、時間が経ってしまうと、我々は「保存的治療」と呼んでいるのですが、点滴に薬を入れる形の治療になり、最終的にはリハビリテーションすることになります。

新行)時間が経ってしまうと。

水野)弱い臓器なので、なるべく早く治療を受けていただきたいというのが我々の切なる希望です。

早い段階であれば脳の血管に詰まった血液の塊を取り除くことができる

新行)早ければ早いほど、治療の選択肢も増えるということでしょうか?

水野)早い段階でできるのは、脳の血管に詰まったものを取ることです。血液の塊のようなものが多いですが、最近は超高齢社会ですので、ご高齢者の方だと「心房細動」という心臓の不整脈があるために心臓のなかに血液の塊ができ、それが飛んでいって脳梗塞を起こすことがあります。

新行)心房細動。

水野)この場合は「心原性脳梗塞」と言いますが、この脳梗塞も早めに対応することで、比較的後遺症が残らないで済むこともあります。その場合はカテーテルを使って血栓を取ることになります。

新行)なるほど。

水野)治療が遅くなってしまうと後遺症が残る場合があります。たとえ血栓が取れても、その後出血する「出血性脳梗塞」もあり、そうなるともっと酷いことになります。その場合はスペシャリストが判断して治療を進めていく形になります。

新行)出血してしまうと。

水野)4.5時間を過ぎてしまいますと、点滴で治療していく方向になります。急性期・回復期・慢性期とリハビリをしていくのですが、何もしないと筋肉が落ちてしまうので、リハビリは絶対に必要です。

新行)リハビリは。

水野)どのような病気でもいまの時代、横になっている時間が長い場合は、病院では必ずリハビリを取り入れます。「フレイル」などの問題も出てきますけれど、リハビリは重要です。

水野重樹氏、新行市佳アナウンサー

3つに分かれるリハビリ 〜「スピーチセラピー」「フィジカルセラピー」「オキュペーショナルセラピー」

新行)リハビリは具体的にどんなことを行うのでしょうか?

水野)リハビリは大きく分けると3つあります。話ができなくなることがありますけれど、その場合は「スピーチセラピー」として、ST(言語聴覚士)というリハビリテーションの療法士さんが対応します。また、PT(理学療法士)は「フィジカルセラピー」で身体的な機能を上げます。OT(作業療法士)は「オキュペーショナルセラピー」で職業的な細かいことができるようにリハビリを行います。

脳梗塞のサイン

新行)脳梗塞のサインとしては、どのようなものがありますか?

水野)脳の詰まる血管によっていろいろな症状が出てきます。人によっては、手足は動くけれども「見えにくい」ことがあります。

新行)見えにくい。

水野)手足が痺れたり、動きが悪かったり。また、前頭葉がやられてしまうと、支離滅裂な言葉を言い出したりすることもあります。人から見て何かおかしい、あるいは自分でもおかしいと思った場合には、まず病院に行くことが大事だと思います。