東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が11月15日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。オミクロン株対応の新型コロナワクチンについて解説した。

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新型コロナのワクチン接種状況

飯田浩司アナウンサー)新型コロナウイルスの感染者が再び増えていますが、ワクチン接種状況はどうなっていますか?

尾﨑)オミクロン株「BA.1」、「BA.2」対応のワクチンが出ましたが、打たれた方は大体6%ぐらいです。

飯田)6%。

尾﨑)ここ1週間ほどで、高齢者の方などに対して5回目の接種券が配られていて、その方たちの反応はいいです。私のクリニックでも1日60人ほどに打っていますが、予約が2〜3週間先まで埋まっています。高齢者の方の関心は相変わらず高いし、積極的に打たれています。

若い年齢層の新型コロナワクチンの接種率が低い 〜オミクロン株対応のワクチンを打つことが大事

尾﨑)問題は若い方で、2回目を打って止めている方が多いことです。デルタ株の場合には、それで十分に抗体が継続したのですが、流行がオミクロン株になると、いまのワクチンのスパイクタンパクの構造などの関係で、免疫をすり抜けてしまうのです。

飯田)オミクロン株の場合は。

尾﨑)3回目を打っていただかないと、きちんとした抗体ができません。3回目を打つことが非常に大事です。オミクロン株と従来の株の2価ワクチンですから、これを打っていただくと抗体が上がります。第8波が流行しても十分それで乗り切れますし、感染しても軽い症状で済むのです。

ワクチン接種によって、罹っても他人に感染させる可能性が減る

尾﨑)また、感染しても体内でいろいろな細胞性免疫が活性化されますから、ウイルスの増殖が減るのです。そうするとウイルスの排出が少なくなりますから、次の人にうつす可能性がずいぶん減ります。

飯田)そうなのですね。

尾﨑)「どうせ罹るのだから打たなくてもいいや」という発想ではなく、「打ったら(症状が)軽く済む」。そして「親やおじいさん、おばあさんなどにうつす可能性が減る」という意味でも、ぜひ打っていただきたいと思います。

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

「BA.1」対応のワクチンでも「BA.5」対応のワクチンでも抗体の産生に大きな差はない 〜どちらでもいいからとにかく早く打つことが重要

飯田)BA.1対応のワクチンと、BA.5対応のワクチンが出てきているではないですか。どちらを打てばいいのでしょうか?

尾﨑)両方選べるような状態であれば、いまはオミクロン株BA.5が主流で94%程度ですから、「まずそちらに対応したワクチンを打った方がいいのかな」と皆さん思ってしまうのです。

飯田)そうですね。

尾﨑)BA.5対応のワクチンが打てるのであれば、打っていただいて構わないと思います。しかし、例えば「BA.1-2対応はあるけれど、BA.4-5はない」と言われたとしても、「まず早く打つこと」が大事です。

飯田)どちらにしてもまず打つ。

尾﨑)両方とも「オミクロン株」という意味では対応は一緒ですので、BA.4-5かBA.1-2かで3〜5回目を打ったときに、抗体の産生の差が大きく出たというデータはありません。ほぼ同様ではないかという話もあります。

飯田)抗体の産生に大きな差はない。

尾﨑)とにかく、どちらでも、現場に打てるものがあれば打っておくことが大事だと思います。2週間後に抗体ができますから、第8波がきても十分に対応できます。時期的にいま打っていただくことが大事だと思います。