【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1077回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、大ヒット公開中の『犬も食わねどチャーリーは笑う』と『百花』をご紹介します。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

映画館で観たい!『犬も食わねどチャーリーは笑う』 夫婦は互いに譲れない!

映画『凪待ち』をはじめ、多くの作品でさまざまな役柄を演じてきた香取慎吾。3年ぶりとなる主演映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』が、待望の劇場公開となりました。

本作は、ひと組の夫婦が巻き起こすバトルをコミカルに描いたブラックコメディ。「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉もありますが、この夫婦の場合は、いかに……。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

『犬も食わねどチャーリーは笑う』のあらすじ

田村裕次郎と日和は、結婚4年目を迎える仲良し夫婦。……というのは、表向き。実は日和は、鈍感夫の裕次郎に対してイライラが募るばかり。

「積もりに積もった鬱憤を吐き出さなきゃ、やってらんない!」

そんな日和が出会ったのが、「旦那デスノート」。SNS上にあるそのサイトには、世の夫たちが見たら驚愕するであろう、妻たちによる恐ろしい本音の数々が書き込まれていた。

そしてある日、裕次郎もまた、そのSNSの存在を知ってしまい……。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

『犬も食わねどチャーリーは笑う』のみどころ

主人公の田村裕次郎役はもちろん、香取慎吾。

職場ではしっかり働いているけれど、家ではまるでダメ夫。一見すると平凡で情けないキャラクターも、彼の手にかかれば、何とも憎みきれない愛おしい存在に。絶妙なさじ加減で、裕次郎像を体現しています。

そして妻の田村日和役には、岸井ゆきの。可愛らしさのなかにも毒を潜めている女性をチャーミングに演じています。

また共演には井之脇海、的場浩司、余貴美子といった、ちょっぴりクセが強めのバイプレイヤーがズラリ。夫婦のバトルを、より一層盛り上げます。

ちなみにタイトルにもなっている“チャーリー”とは、裕次郎と日和が飼っているモリフクロウのこと。夫婦喧嘩を一歩引いて見ているチャーリーの“目線”で観ると、より楽しめますよ。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

裕次郎と日和のちょっとしたやり取りに「夫婦あるある」が垣間見えて、クスッと笑えたかと思えば、ヒヤリと背筋が寒くなる。私たちが日常で出会う“ふとした感情”を、どこまでもリアルに表現している本作。

既婚者に限らず未婚の方も、身近な人との人間関係のあり方について、改めて考えさせられるのではないでしょうか。

コメディだけど、ホラー!? ホラーなのに、ハートウォーミング。夫婦という名のパンドラの箱を、あなたも覗いてみませんか?

『百花』

コチラも映画館で観たい!『百花』 〜失っていく記憶、忘れられない過去

認知症のため記憶を失っていく母親と、母と向き合うことで、封印していた過去の出来事に思いを巡らせる息子。彼らの関係性を複雑にした“事件”と、そこに隠された“秘密”とは……。

映画プロデューサー、脚本家、小説家として活躍する川村元気が、2019年に発表した同名小説を、自らメガホンを取り映画化。ダブル主演を務めた菅田将暉と原田美枝子の繊細、かつ力強い名演が、観る人の心を揺さぶる。

母が求めた“半分の花火”の意味がわかったとき、きっとあなたも涙するはず。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

『犬も食わねどチャーリーは笑う』

2022年9月23日(金・祝)からTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
出演:香取慎吾、岸井ゆきの、井之脇海、中田青渚、小篠恵奈、松岡依都美、田村健太郎、森下能幸、的場浩司、眞島秀和、徳永えり、峯村リエ、菊地亜美、有田あん、瑛蓮、きたろう、浅田美代子、余貴美子

監督・脚本:市井昌秀
音楽:安部勇磨
主題歌:never young beach 「こころのままに」(BAYON PRODUCTION)
小説:「犬も食わねどチャーリーは笑う」市井点線・著(小学館刊)
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智
プロデューサー:谷川由希子、石塚正悟、大塚健二
制作プロダクション:ギークサイト
配給:キノフィルムズ、木下グループ
(C)2022“犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS

『百花』

『百花』

全国東宝系にて大ヒット公開中
出演:菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ、北村有起哉、岡山天音、河合優実、長塚圭史、板谷由夏、神野三鈴、永瀬正敏

監督:川村元気
脚本:平瀬謙太朗、川村元気
音楽:網守将平
原作:「百花」川村元気(文春文庫刊)
主題歌:KOE「Hello, I am KOE」(ユニバーサルミュージック/EMI Records)
制作プロダクション:AOI Pro.
配給:東宝
海外配給:GAGA
(C)2022「百花」製作委員会

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/