【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

上越新幹線開業40周年記念弁当(新発田三新軒版)

11月15日の上越新幹線開業40周年に合わせて、新潟の駅弁屋さん4社が共作している「上越新幹線開業40周年記念弁当」。新潟・新津を拠点に駅弁を製造する新発田三新軒の記念駅弁には“SDGs”と書かれたしおりも入っています。ただ、普段「まさかいくらなんでも寿司」や「紅白豚合戦」といったユニークなネーミングが光る駅弁屋さんだけに、一般的な“SDGs”の意味に、プラスアルファがあるようです。

E653系電車・臨時列車「特急とき」、上越線・岩原スキー場前〜越後中里間

上越新幹線開業40周年! 記念駅弁の旅(新津・新発田三新軒編)

上越新幹線開業まで上野〜新潟間を結んでいた在来線特急「とき」。一部の列車はビジネス特急「こだま」の生き残り、ボンネットの181系電車によって最後まで運行されました。40周年に先立つ11月3日・6日には、上野〜新潟間(在来線経由)で臨時列車「特急とき」が、国鉄風の車両で運行されて、沿線は多くの人で賑わいました。往年のボンネット車両とは違いますが、正面に赤帯が入るところに、ほんの少し「とき」の面影を感じます。

上越新幹線開業40周年記念弁当(新発田三新軒版)

新津を拠点に駅弁を製造する新発田三新軒の「上越新幹線開業40周年記念弁当」(1300円)は、「あさひ」と「とき」の愛称で始まった上越新幹線らしく、日の出をベースに、メインの緑と白の200系新幹線電車と、歴代の上越新幹線の車両が描かれた掛け紙。掛け紙とふたは、緑と白のゴムで留められています。手に取るとずっしりと重く、いったい、どんなお弁当が入っているのか、期待が高まります。

上越新幹線開業40周年記念弁当(新発田三新軒版)

【おしながき】
・佐渡産コシヒカリご飯 ちりめん とろろ昆布
・銀鮭の塩焼き
・出汁入り厚焼き玉子
・蒲鉾
・さつま揚げ
・トラウトサーモン塩麹漬け
・やまいも短冊揚げ
・甘エビ煮
・ニシン入り一口昆布巻き
・温海の赤かぶ漬け
・一口笹団子

上越新幹線開業40周年記念弁当(新発田三新軒版)

ふたを開けると、とろろ昆布の握り飯がくるまれた笹の葉のいい匂いが香ります。ご飯は新発田三新軒が普段から幕の内系駅弁に使用しているこだわりの佐渡産コシヒカリです。銀鮭の塩焼き、厚焼き玉子、蒲鉾と、記念駅弁唯一の幕の内、三種の神器が光ります。サーモン、甘えび、ニシンなど、ひと手間加えた海の幸から、デザートの笹団子も付いた有難い記念駅弁です。

上越新幹線開業40周年記念弁当に封入されたしおり

お品書きの裏に美しい夕日と佐渡島の写真と「佐渡島はSDGs」と書かれたメッセージを見つけました。新発田三新軒は、ご飯に佐渡産のコシヒカリを使っており、佐渡の世界遺産登録活動や佐渡のトキとの共生に関する活動を応援していると言います。そこで、少しでも、駅弁を手に取った方に注目して欲しいということで、佐渡島をローマ字で表記すると「SaDoGaShima」となるため、頭文字から“SDGs”と、少し遊び心も入れているそうです。

E2系新幹線電車「とき」、上越新幹線・上毛高原駅

新発田三新軒の「上越新幹線開業40周年記念弁当」は、新潟駅で数量限定の販売。年内は販売の予定ですが、好評をいただいており、予定より早く販売を終了する可能性もあるとのこと。ちなみに現在、上越新幹線で運行されているE2系新幹線電車(10両編成)は、今年度の末には、北陸新幹線と共通のE7系新幹線電車に統一される予定と発表されています。開業40周年の上越新幹線、いましかできない旅を楽しみたいものです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/