ジャーナリストの佐々木俊尚が11月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。北京の日本大使館で開かれた日中国交正常化50年の記念レセプションについて解説した。

中国の習近平国家主席(ウズベキスタン・サマルカンド)=2022年9月16日 AFP=時事 写真提供:時事通信

北京・日本大使館で国交50年レセプション開催

北京の在中国日本大使館は11月1日、2022年9月に迎えた日中国交正常化50年の記念レセプションを開いた。中国外務省の鄧励(とうれい)外務次官や、日中関係にゆかりのある両国の民間人ら400人余りが参加した。

飯田)垂・駐中国大使は「隣国である限り、さまざまな摩擦や立場の違いがあるのは正常であり、恐れてはならない」と話しています。

50年で巨大化した中国

佐々木)「隣国は常に仲が悪い」というのは世界中どこでもそうですから、仕方がない部分はあります。50年前の「日中国交正常化」は田中角栄元首相の時代ですが、あのころの日本は肩で風を切って歩いていたような経済大国で、中国は文革の余波も冷めやらぬ非常に貧乏な国でした。日本は「よしよし、中国も頑張れよ」という余裕があったのですが、まさかこれほど中国が巨大化するとは誰も思っていなかった。

飯田)そうですよね。

かつて、中国は対外侵略をする国ではなかった

佐々木)ただ、歴史を長く深く遡ってみると、中国は対外侵略をする国ではなかったのです。秦の始皇帝の時代を舞台にした『キングダム』という、アニメにもなっている漫画があるではないですか。あれを観ると、秦の始皇帝が「中華統一」と言います。あの時代の中華統一とは何かと言うと、世界統一なのです。中国人にとっては、あの中華の平野、大陸が世界のすべてだったのです。

飯田)中原と呼ばれるところ。

佐々木)それ以外は辺境であり、野蛮な人間がいる土地に過ぎない。18世紀くらいにイギリスが欧米列強の一員として、中国に「貿易せよ」と迫ったら、「私たちはそんな西の方の知らない国に興味はない」と追い返したという有名な話があるではないですか。

飯田)イギリスを。

佐々木)周りの野蛮な国は放っておけと。攻めてきたら大変なので、きちんと守りはするけれど。日本や朝鮮もそうでしたが、朝貢を行い、「貢物を献上するなら相手しますよ」というくらいだったのです。そのくらいの関係で、中国は対外侵略せずに日本と距離を置いて付き合ってくれたらいいなと思います。

飯田)しかし、いまの国内情勢がそうはさせない、ということが注目されるところです。