ジャーナリストの有本香が11月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。ブリュッセルで開催された「国際ウイグル・フォーラム」について解説した。

綿花の収穫=中国=2013年10月26日 Imaginechina/時事通信フォト 写真提供:時事通信

国際ウイグル・フォーラム

11月9〜10日、ベルギーのブリュッセルで「国際ウイグル・フォーラム」が開催された。フォーラムには学者、政策立案者、ジャーナリスト、NGO、法律専門家等、20ヵ国以上から200人の国際的なゲストが集まった。

飯田)有本さんも会議に参加されたということですが。

有本)そうですね。

欧州会議のなかで開催 〜強制収容所の体験者から体験を聞く

飯田)世界中からウイグルに関わる人たちが集まって、この先どうするかを考えるのですか?

有本)今回はブリュッセルの欧州議会のなかで、オープニングと最初の2つくらいのセッションを行いました。ヨーロッパに亡命していらっしゃる強制収容所の体験者4人を招き、その方々の体験を聞くという場面もありました。

欧州議会でもウイグル強制労働防止法のようなものが扱われる予定

有本)今回の欧州議会では、日本流に言うと「ウイグル議連」的なものが結成されました。2022年6月にアメリカでウイグル強制労働防止法が施行されましたが、欧州委員会から提言があり、同じようなものが今度、欧州議会に出るのです。

飯田)欧州議会に。

有本)欧州議会もウイグル問題を「自分たちが関与してしまうことからは避けていこう」と、政策化するような状況です。しかし、この「国際ウイグル・フォーラム」について、日本ではほとんど報道がありません。

飯田)探してみても、なかなか記事が出てこない。有本さんが夕刊フジに書かれた記事が出てくるくらいです。

有本)向こうに行っているときに夕刊フジに寄稿しましたので、それくらいです。

各国から議員が参加

有本)ニッキー・ヘイリー氏がアメリカの国連大使だったときに、その補佐をされていて、女性の人権等に対していろいろ取り組まれてきたケリー・エッケルズ・カリーさんが参加していました。彼女は共和党で人権、アジア政策についてのアドバイザーをされていて、アメリカから来ていました。

飯田)アメリカから。

有本)それからカナダ議会で、「ウイグル人に対して中国当局が行っていることは、いわゆるジェノサイドだ」という決議をリードした議会議員の方も来ていました。本当は日本の国会議員が1人〜2人は行って、直接交流してくれればいいのにと思いました。

飯田)そうですね。

有本)ただ正直、日本の国会議員のなかで、ウイグル問題を本格的に扱っている人はいないので、欧州やカナダの方々に比べると、認識や見識レベルが違います。難しいのかなとは思いますけれど、この問題はいまや世界的な問題にされつつあるのです。

「ハリファックス国際安全保障フォーラム」が世界ウイグル会議の総裁を招待

有本)そして、これはウイグル側の主催でもありますけれど、このあとに「ウイグル・フォーラム」主催側であり「世界ウイグル会議」のドルクン・エイサ総裁らが、そのままカナダに移動しています。カナダでは「ハリファックス国際安全保障フォーラム」が毎年行われていて、それこそ軍人は軍服を着て出るような本格的なものです。そこにはアメリカの国防長官や、カナダの国防大臣も出るのです。

飯田)安全保障のフォーラム。

有本)そこに今回、世界ウイグル会議の総裁が招かれました。カナダの国防大臣と、エストニアの大統領と一緒にパネル登壇しています。

飯田)そうなのですね。

有本)もはや、ウイグル問題は安全保障の問題なのです。「安全保障の大事なアジェンダなのだ」という流れになってきているので、やはりこういうところに、日本の政界関係者は入っていって欲しいと思います。

飯田)岸田政権は人権問題担当の補佐官も置いています。

有本)中谷補佐官も補佐官になられてからは、あまり在日ウイグル人の方々との接触も活発とは言えません。もっといろいろ動いていただきたいと思います。

中国産の太陽光パネルの6割は新疆ウイグル自治区産 〜日本は輸入を続けるのか

飯田)ウイグルの強制労働によってつくられたものに関して、アメリカは一切取り扱わないとしており、ヨーロッパもその方向です。そうすると、日本はどうするのかということになります。

有本)欧州議会がもし、アメリカと同じような法案を通せば、各国がそれに伴い、ウイグルでつくられたものは「もう入れない」という流れになっていく。そのなかで、重要な産品の1つはアパレルです。そして私たちが考えなければならないのが、太陽光パネルです。世界でつくられる8割は中国産、そのうち6割が新疆ウイグル自治区産と言われているので、アメリカは全部閉め出す方向です。「日本はそのままでいいのですか?」と思います。

飯田)再エネに振っているのにも関わらず。

有本)東京都は「義務化」などと言っています。