ジャーナリストの須田慎一郎が12月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。12月2日に閉幕したCOP28について解説した。

2023年12月2日、Action to Zero led by Japan and UAE〜出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202312/02cop28.html)

2023年12月2日、Action to Zero led by Japan and UAE〜出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202312/02cop28.html)

気候変動問題を議論する国際会議「COP28」首脳級会合が閉幕

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催されていた国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)の首脳級会合が、12月2日に閉幕した。議長国UAEは2030年までに世界全体の再生可能エネルギー発電容量を3倍に引き上げることに110ヵ国以上が賛同し、署名したと発表。

飯田)岸田総理も参加し、3日深夜に帰国しました。

グローバルサウスへはどう対応するのか

須田)いくつかポイントがありますが、気候変動問題にはいろいろな要素が絡んでいます。例えばグローバルノースとグローバルサウス、いわゆる南北問題です。CO2に関して、グローバルサウスを代表するインドが「先進国は途上国を犠牲にした上で経済成長してきた。その結果起こったのが気候変動問題なのだから、対策を進めるにあたっては、グローバルサウスに資金・技術的な援助をするべきだ」と言っています。援助を引き出すことになると思いますが、どう対応するのか、まだ見えていないことが1つ目のポイントです。

石炭火力発電所のプラント輸出を拡大する中国の動きをどのように規制するのか

須田)もう1つは中国の存在です。中国が石炭を産出し、石炭火力発電所のプラント輸出を戦略的に拡大させているなかで、中国という存在をどのように位置付け、動きを規制するかという問題があります。政治的な要因もあり、なかなか難しいのですが、「どのように世界が取り組んでいくのか」が2点目のポイントです。

トランプ氏「私が大統領になったら気候変動対策の予算はゼロに」

須田)3点目は、相変わらずアメリカです。アメリカでは先日、2024年の大統領選挙を睨み、アイオワ州でトランプ前大統領による集会が開かれましたが、そのなかで驚くような発言が出てきました。アメリカの気候変動対策はバイデン政権でかなり強力に進められていますが、この予算を「私が大統領になったらゼロにする」と言い出したのです。つまり、アメリカ大統領選挙の結果次第では、アメリカがこの枠組みから撤退しかねないリスクを孕んでいます。

飯田)CO2排出量を考えると、アメリカは人口も多いですし、ウエイトを占めています。

須田)そのアメリカが枠組みから離脱してしまえば、COP体制が崩壊すると考えていいと思います。

飯田)確かに全米の労組のなかでも力を持っている自動車労組などは、EVシフトに関して懐疑的に見ています。労組を取り込むため、トランプさんが演説しに行っていました。

須田)アメリカや中国のような国土の広い国で全面的にEV展開するのは、相当難しいのだと思います。

飯田)その上、冬になると電池をどうするかという問題もあります。予算をすべて削減するとなると、一気に逆回転になってしまいます。

須田)そのようなリスクも孕んでいます。加えて、2024年にCOP29をどこで開くのかも決まっていません。

飯田)一体どうなってしまうのか。