<米民主党の上院議員エリザベス・ウォーレンが、「米国の大手IT企業であるグーグル、アマゾン、フェイスブックを解体する」との方針を示して、フェイスブックにこの内容の広告を掲載したところ、フェイスブックは、これを削除して問題に>

2020年の米大統領選への出馬を正式に表明している民主党の上院議員エリザベス・ウォーレンが、2019年3月8日、公式ブログで「米国の大手IT企業であるグーグル、アマゾン、フェイスブックを解体する」との方針を示し、フェイスブックにこの内容の政治広告を掲載したところ、フェイスブックは、ウォーレンの政治広告を削除した。

アメリカの政治専門ニュースメディア「ポリティコ」が3月11日に報じたもので、ポリティコの報道後、削除された政治広告はフェイスブックに再掲載されている。

「競争を妨げ、私たちの個人情報を使って利益を得、市場をゆがめている」

巨大なデジタルプラットフォームをグローバルに展開するグーグル、アマゾン、フェイスブックは、スマートフォンなどのモバイル端末の普及に伴って急速に成長を遂げ、私たちのデジタルライフにも大きな影響力をもたらしてきた。

インターネットを通じて送受信される情報量全体の7割以上がグーグルとフェイスブックの影響下にあり、米国のネット通販市場の約半数をアマゾンが占めている。

ウォーレンは、このような現状をふまえて「大手IT企業は、私たちの経済、社会、民主主義に過大な力を持っている。競争を妨げ、私たちの個人情報を使って利益を得、市場をゆがめており、これによって中小企業を害し、イノベーションを阻害している」と主張。そして、「私の政権では、IT業界の競争を促進するべく、グーグル、アマゾン、フェイスブックの解体を含め、大幅な構造改革を断行する」と宣言している。

削除された政治広告は、動画やウォーレンのウェブサイトへのリンクなどが含まれ、「大手IT企業の解体案に賛成しよう」と有権者に訴えたものであった。ウォーレンは、この政治広告のほかにも、10個以上の政治広告をフェイスブックに掲載しているが、削除されたのはこの政治広告だけだ。

「唯一の検閲者によって支配されないソーシャルメディア市場を望む」

フェイスブックの広報担当者は、ポリティコの取材に対して、ウォーレンの政治広告を削除したことを認め、その理由について「『広告にフェイスブックの企業ロゴを使用してはならない』とする利用規約に違反したため」と釈明するとともに「フェイスブック上で活発な議論ができるよう、ウォーレン氏の政治広告を再掲載する」と回答した。

ウォーレンは、自身の政治広告がフェイスブックに削除されたことを受け、ツイッターアカウントで「広告を再掲載してくれることには感謝する」としながらも、「#BreakUpBigTech(大手IT企業の解体)」というハッシュタグとともに「唯一の検閲者によって支配されないソーシャルメディア市場を私は望む」と述べている。


松岡由希子