日銀は30、31日の両日に開く金融政策決定会合で、大規模金融緩和策の長期化に伴う副作用の軽減に向けた方策を検討する見通しだ。超低金利政策のもと金融機関の収益圧迫が継続しており、日銀は副作用軽減に向けて0%程度としている現行の長期金利(10年物国債利回り)の誘導目標を据え置いた上で、金利の変動を一定規模で容認するとの観測が出ている。ただ政策修正は現段階で時期尚早の「出口戦略」(金融緩和の正常化)と受け取られかねず、日銀は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 日銀は同会合で最新の景気予測である「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)をまとめるが、2018年度と19年度の物価上昇率見通しを下方修正する見込み。日銀が掲げる物価上昇率2%の目標達成は一段と遠のいており、金融緩和のさらなる長期化は避けられない状況だ。

 ただマイナス金利政策に伴う利ざやの縮小により、地方銀行などでは本業である融資業務の収益が悪化。金融庁によると地銀全106行のうち約4割の40行が、18年3月期決算で本業の利益が3期以上連続で赤字になったという。

 銀行関係者から副作用の軽減を求める声が一層高まり、日銀は副作用の軽減策を議論の俎上(そじょう)に載せざるを得なくなった。

 有力な軽減策が長期金利の変動幅の拡大だ。長期金利の誘導目標に一定の幅を持たせて長期金利を上昇させれば、金融機関の融資や運用の利回り改善が期待できる。
(文=長塚崇寛)

【ファシリテーターのコメント】
株式市場への影響を考慮して、年間約6兆円とする上場投資信託(ETF)の購入規模を見直す可能性もある。
長塚 崇寛