―2020年3月期にかけた取り組みは。
 「米中や欧州などで何か起きると、円高リスクが高まる。わが社の顧客は輸出比率が高く、円高は懸念材料。これまでバックドアやパワートレーン部品などで金属から樹脂への置き換えを進めてきた。今後も技術力や商品力を継続的に高めて提案を進め、技術的な深みと事業の幅をさらに追求していきたい」

 ―海外の状況は。
 「タイはうまく回っている。メキシコも安定してきたが、現地社員のさらなる自立を促したい。インドネシアでは、仕事量の変化への対応などで課題が多い。トヨタ自動車とマツダの米アラバマ新工場は、21年の稼働予定。細かい部品の受注が固まれば、供給体制などを決めていく」

 ―CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応は。
 「樹脂部品が関係するのは電池ケースなど。コネクテッド(つながる)化で操作系が変われば、インスツルメントパネル周りも変化するだろう」

 ―19年3月期までの中計はほぼ達成しました。次期の方向は。
 「売り上げ目標は達成できそうだが、営業利益率8%は西日本豪雨の影響もあり、最終年度は未達になりそう。売り上げを伸ばせたのは、マツダやダイハツ工業からの受注の好調さから。次期中計も規模だけでなく技術でリードする方針は変えない。モノづくりの効率化や品質向上にも引き続き取り組む」



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【ファシリテーターのコメント】
20年3月期は125億円を投じた新本社工場が広島県東広島市に完成する。新中期経営計画とともに時代を画する年になる。製品では、ターボダクトや電動化車両の給油・給電口などが、取引先では、SUBARU(スバル)や三菱自動車と、新ビジネスが広がる。従来のような急成長をどこまで続けられるかがポイントだ。
清水 信彦