オフィスにおけるセキュリティー対策が高度化している。ALSOK(綜合警備保障)は、屋外にも常駐可能な警備ロボットを開発し、工場警備など新たな需要につなげる。オカムラはICカードなどがカギ代わりになるロッカーやワゴンを提案する。働き方改革の推進でフリーアドレスの導入など職場のあり方が変わる中、ロボットや情報通信技術(ICT)を活用したセキュリティー対策の多様化が進む。

顔認証を搭載
 ALSOKが近く販売を始める自律移動型の警備ロボット「REBORG―Z(リボーグゼット)」は、防塵・防水性を向上し、屋外でも警備できるのが特徴だ。4年ぶりにリニューアルし、顔認証を標準搭載。英語、中国語、韓国語にも対応した。走行速度は最大時速4・6キロメートルで、従来比2倍に向上した。消費税抜きの価格は1200万円(標準工事費込み)と、従来品よりも価格を抑え、機能を充実した。商業施設や工場などに年間20台の販売を目指す。

 産業用ロボットと違い、サービス向けロボットは動きながら変化する環境への対応が求められる。ALSOKは業界他社に先駆けて警備部門にサービスロボットを導入しているが、警備ロボットの移動範囲には清掃ロボットが入ることができないといった課題もあるという。営業総括部の田原英雄課長代理は「今後、清掃ロボットなど他のロボットとも連携していきたい」と展望を話す。

管理の手間省く
 サテライトオフィスやコワーキングスペースなど不特定多数の人が働くオフィス空間が増え、重要書類やパソコンなどの備品、手荷物の適切な管理が必要になっている。

 このためオカムラではICカードやスマートフォンをかざすだけで施錠できる収納ロッカーやワゴンなどを取りそろえる。従来のようにカギの紛失による手間を抑え、管理部門の手間を省く。

働き方変化対応
 警備業界は人手不足が深刻化しており、オフィスでは業務の効率化・生産性向上を目的にワークスタイルが変化しつつある。こうした課題解決や変化への対応に技術の活用が進んでいる。


(文=高島里沙)
日刊工業新聞2019年3月20日
ドローンの巡回も 出典:日刊工業新聞2019年2月1日
 大成はNTT東日本、ブルーイノベーション(東京都文京区)と共同開発した、飛行ロボット(ドローン)によるオフィス内自動飛行巡回サービス「T―FREND(フレンド)」の本格営業を始めた。NTT東の東京都港区のオフィスに、ショールームを開設。オフィスに見立てた空間で実際にドローンを飛行してデモを行う。「この手のサービスは実際に見てもらうことが不可欠」(加藤憲博専務)としている。現在、40社を超える企業から問い合わせが来ているという。

 サービスは契約先企業にドローンをレンタルで提供し、深夜22時などの決められた時刻に、ドローンがオフィス内を約1・8メートルの高度で巡回する。ドローンが得た画像は総務担当者などが閲覧でき、深夜作業している社員に帰宅を促すなどで、長時間残業の予防、ワークライフバランス改善に活用できる。利用料金は1年契約の場合で月40万円(消費税抜き)。

 また、オフィスビルの夜間のセキュリティー向上にも利用できる。「ビル内巡回警備は人手不足が深刻。ドローン活用で解決したい」(同)。