政府は、農林水産業・地域の活力創造本部(本部長=安倍晋三首相)の会合を開き、ロボット技術や人工知能(AI)など新技術を活用した「スマート農業」の導入により、2025年には稲作で労働時間を最大で半減できるなどとした将来像を示した。農家や企業、地方自治体に具体的なメリットを知ってもらうことで、スマート農業の浸透の加速を狙う。


 首相は会合で、「農業の体質強化へスマート農業が切り札となる。平地でも中山間地域でも生産性の高い農業を実現する」と述べた。

 示された将来像では、例えば300ヘクタールの水田で無人トラクターや農薬散布飛行ロボット(ドローン)を導入した場合、面積当たりの労働時間が約50%短縮、収穫量は約15%向上、コメ60キログラム当たりの経営コストは約20%削減できる。

 北海道で牛500頭を飼育する酪農の場合、搾乳ロボットや自動給餌機により、1人当たりの労働時間を15%削減できるという。いずれも25年までに市販化が見込まれる新技術の活用を前提に試算した。

 実現に向け、ドローンなど技術ごとに普及に向けた工程表を示すとともに、農家の技術習得やシステム導入など、段階に応じて進めるべき施策も整理した。